異世界勇者は宿に入る
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そうこうしているうちに、ロングリー様の父親が待つと言っていた街の宿が見えてきた。
襲撃はあのでかい火の玉を最後にパッタリと止んでいた。
めんどくさくなくて助かる。
宿のすぐそばまで来た。
流石、大物なロングリー様の父親が泊まっているだけあって、そこは豪勢なものだった。
入り口に着いたが、そこからして相当でかい。
街一番の宿なのだろう。
「降りましょう」
すると、ロングリー様から馬車を降りるよう指示された。
馬車を降りると入り口にいた門番が走りよってきた。
「馬車をお預けします」
「はっ!」
それだけで事足りるようだ。
相変わらずの大物ぶりだ。
門番は入り口にいるもう一人に何かを話すと、もともと馬車の外から着いてきていたロングリー様の部下と一緒に馬車を持ってどこかにいった。
馬車の保管場所があるらしい。
宿の建物に入る。
入ってすぐの受付はまんま前世のホテルのロビーという感じだ。
高級感に溢れている。
この世界の基準は分からないが、相当ランクの高い宿屋なのではないだろうか。
そうらしい。
「お父様の調子はいかがでしょうか?」
ロングリー様が受付に聞いていた。
「はっ!先ほど起きられて、お食事を少しだけお取りになっておられましたが、やはりお加減が優れないようでして。すぐにベッドでお休みになりました」
「そうですか……お薬はお飲みになっていましたか?」
「はい」
「護衛は?」
「お父上様と同じ部屋の中で待機なさっておいでです」
「分かりました。では、お父様のいらっしゃる部屋に案内してくださるかしら?」
「はっ!」
うん、とロングリー様は了解の頷きを一つ入れ、話を終えた。
ロングリー様と話していた受付がそのまま案内してくれるようだ。
今この場にいるのは、ロングリー様、シェーリー、部下B、俺だ。
後は全員、馬車の方に行っている。
どうやら部下Bも向こうに合流するようだ。
ロングリー様に一言断りを入れ、一人だけ離れていく。
三人でロングリー様の父親がいるという部屋に向かっていった。
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