end11[目ノレつかる]《推奨年齢設定不可》
※この話は《推奨年齢設定不可(ストーカー表現)》です。
作者が小説初心者の為、誤字脱字、ミス等ございます。お許しください。
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Kが本を開き、あるページで止まる。
『…これは…前に来た人の実話らしいですが。』
実話…本当の出来事。
聞いた話なので本当かは分かりませんがね。とKは付け加え、気付けば机の上にあったメモ帳を開く。
『本当に、この話をして良いですか?』
いや…自分は大丈夫ですが。と答えると、分かりました、とKは頷いた。
「えぇ〜その服可愛い〜!どこで買ったの?」
確か、ちょっと行ったところにこんな店があってさ
「へぇ〜良いね!シンプルな感じめっちゃ合う!暗い色以外と結構合うね!」
ふふ、ありがとう!
「案外こう言う服着ないんじゃない?しかも帽子!色はシンプルでも入っているデザインがかっこ可愛い〜!!」
そんな褒めなくても〜!笑
「今の髪型にめっちゃ合うね!一昨日髪切ったんだよね?」
そうそう、正直元々こう言う服着てみたいなーって思っててさ〜!髪をウルフカットにして、暗い系シンプルでカッコ可愛く!
「女子力上がってるね〜!!え、じゃあメイクとかしちゃう?ネイルとかさ!」
楽しそう!やってみたいな〜!!
…嘘。
服を暗く、帽子をいつもは被らないのに新しく買って被って、髪型もロングからウルフカットに全て変えた。
もっと可愛くて明るい服が着たい。気になる服があるの。
ごめんね、でもこれは逃げる為。
あいつに見つからないように。
小学生の頃に仲良くなった人。私より5つ以上も年上で、私がよく遊びに行く施設にボランティアとしていた。
でも、中学に上がってからおかしいと思い始めた。
中学になってから部活が忙しくてあまりその場所に行くことは出来なかった。…仕方ない。
でも、違うんだ。
部活で離れたところに行くことや、ちょっと離れた学校へ行く。その帰りに出会ったりする。
家の鍵を忘れて外でボケーっとしていたら丁度その人が出てきて遊びに行こう、と誘ってくる。
コンビニに行こうとしたらその駐車場に居る。
この前なんて夢にまで出てきちゃった。しかも…いや、これは話すと長いからやめておこう。
私が自意識過剰なだけだと思っていた。いいや、今も思っている。けれど…話しかけられるのが怖く思えてきた。だから、変えたんだ。
見つからないように、会わないように。
『こんな話、実話であって欲しくないんですけどね。』
Kは言い乍メモ帳に何かを書き込んで閉じる。
『ストーカー被害、ここ十数年よく聞きますよね。ニュースやら、友達伝いやら。』
Kは自分の顔を見ると軽く俯いて苦笑する。
『…やっぱり、こう言う話は嫌でしたか?』
無意識のうちに眉を顰めていたようだ。まあ…確かに。
『創話だろうって自分も最初は思ってましたよ。…多分貴方も思った筈です。けれど…聞いていくうちに…メモを見返しているうちに、だんだん現実味が増していって。』
最近、創作や本ではストーカーやメンヘラ、DVやらの暗い話からハッピーエンドに持ち込まれるものが多い。唯、この話はハッピーエンドの一部も見えなかった。じゃあ、話をした人はもしかしたら今頃…
ドアの向こうから一つ、スニーカーが砂利を踏むような音がした気がするが、気にしない事にした。
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※この話はフィクションです。現実の人、団体、事件等に関わりはございません。




