第8話 噂の真相は……
「えぇー!?どうしてさ!」
そんなに意外なのか……。
「勇者パーティは数々の大国からの支援を受けていて何不自由ない生活を送れるし、メンバーは可愛い女の子ばかりだよ!」
そのメンバーお前の彼女なんじゃねぇのかよ。
いや……それはあくまで噂…………本当はそんな事実無いんじゃないか?
「金については困ってはいない………でも、メンバーの女って………噂では、みんなお前の彼女だそうじゃないか?そんな中に入っていくなんて気まずいだろ」
頼む………!否定してくれ!
勇者は、なにやら辺りをキョロキョロと確認しだす。
ギルドに居る他の冒険者や受付嬢は、あからさまにこっちを見ているものは少ないが、殆ど全員こっちの話に聞き耳を立てている様だ。
「あーそうだね……彼女たちは、みんな僕のガールフレンドさ」
終わった………一瞬希望を抱いた俺が馬鹿だった。
「はははーそんな君達のお邪魔なんで出来ませんよー帰りますねー」
「ちょっと!どうしたんだい急に棒読みになって!?」
そう言って席を立ち、俺は再び勇者から逃走する。
今日もヤケ酒だ……今度は飲み潰れてもいいように家で大人しく………。