見知った顔
迷宮での戦いを終わらせた、綾斗達はそれから数日が経っていた。
「流石もうレベルは上がらないか」
綾斗達のレベルはここらの魔物では上がらなくなっていた。
「もう少し下に潜れば上がりそうだけどここで無理をしてもな」
「一旦戻る」
雫がそう提案する。
「まあ、戻るか」
「分かったわ」
理亜の表情は沈んでいた。
――――――――――――――
「今日からオフだ、各自自分の好きなことをして過ごしてくれ」
「綾斗は何かするの?」
「俺は精霊の住みかに行ってみようと思う」
「そんなところあるの?」
「正確にはあるらしいんだ、本で勇者のことを調べているときに書いてあったんだ」
「暇だし私も行く」
「理亜はどうする」
「行くわ」
綾斗達が町から馬車に揺られて数時間後。
「調べた自分でもまさかこんなに近いとは思わなかった」
「何で来なかったの?」
雫が綾斗に聞く。
「嘘臭いだろこんなの、観光地になってるのは予想出来たけど」
生ける伝説となっている勇者にあやかろうと精霊の住みかの近くは観光地と化していた。
「取り敢えず中に入ろう」
綾斗達は観光地の中に入っていった。
「何だこれ?」
「お祭り?」
「お祭りかしら?」
人々が大勢集まり観光地が賑わっていた。
「今日は念願の勇者様達が来たんだ安くするよ!」
「うちも安くなってるよ!」
屋台の大声で客引きをする。
「勇者が来たってことはあのメンバーも来てるんだろうな...」
綾斗は露骨に、嫌な顔をする。
「俺は会いたくないな」
「何で勇者が来た?」
雫が疑問を口にする。
「願掛けだろ、それか、もしかしたら精霊がいるのかもな、理亜は勇者達に会いたいか?会いたかったら会えたら会いに行こうか?」
「会いたい友達もいるけど面倒な人も居るから私もいい」
「分かった勇者達に会う前に早く行こう」
足早に目的地に歩き出した。
少し歩くと雫が見知らぬ物を持っていた。
「何で食べ物持ってるんだ?さっき無かったよな?」
「私も隠密が出来るようになった、綾斗が気づかないうちに買ってきた、日頃の賜物」
「ああ、神よ...お前は絶対に殴る」
綾斗の苦労がまた増えた。
――――――――――――――
数分後、精霊の住みかの森の目の前まで来ていた。
「やっと着いた」
「人混みがあってなかなか着かなかったからな」
「で、これからどうするの」
「取り敢えず中にに入るしか無いだろ」
綾斗達は精霊の住みかに入っていく。
中に入ると空気が変わる。
「これは、通りで観光地になるな」
普通ではあり得ないほどの静けさで先程の騒がしさが嘘のようだった。
「ここだけ別世界」
「あまりに静かすぎて不気味だわ」
「ここで止まってても仕方ない進むか」
綾斗達は森の奥に進む。
歩いていくと急に人が少なくなっていき最終的に綾斗達以外は居なくなっていた。
「急に人が居なくなってないか?」
「さっきはあんなに居たのに」
「マスター達はただ真っ直ぐ歩いているだけですよ、他の人たちは無意識に森を出る道に歩いていますね」
「何でだ」
「無意識に歩く方向を変えられているんでしょう、マスター達は私が場所が分かるので惑わされて居ないんだと思います」
「何かしらあるって事か」
綾斗達は数分歩くと目の前が開ける。
「絶景」
「漢字2文字か雫...」
「神秘的で言葉を失うわ」
神秘的な空間だった。
「動物と妖精?他にも色々な奴がいるな」
色々な生物が共存して暮らしていた。
「マスター、あれは全部精霊です」
「凄い数だな、こんなにもいるのか」
少し近付いて精霊たちを見ているとおもむろに妖精がやってくる。
「お客様?」
「ん?」
「お客様だー!」
「今日お客様いっぱい」
「俺達の事か?」
「そお!」
それから綾斗達の知らないところで話が進んでいき。
「ついてきて!」
最初にあった妖精に連れられる。
「何処に行くんだ?」
「他のお客様と女王の所に案内するの」
「そこの精霊さんは女王とにてるの」
イルムに向かって話す。
「私ですか」
「うん、そう!」
「何か似ている要素が有るんだろう」
「キャラが被る!」
綾斗はイルムとそんな事話していると目的の場所に着いた。
「着いたよ」
あり得ないほどの美しさの精霊と見知った顔を見つけた。
「めんどくさそう」
雫の言葉が綾斗が思っていた事と当てはまっていた。
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