第6話『自己紹介を始めたい』
「えっと・・・ですね。まずはお互いに相手がわからないから自己紹介を初めてしまいたいんだけど」
「あ、ゴーレムさん。これ入れてかき混ぜてくださいね」
・・・コクリ
「・・・聞こえてます?」
「プッ」
「スライムさん!まだ駄目です、今作ってる最中ですから」
「プー」
「できたら一番に食べさせてあげますから?良いですよね、ゴーレムさん」
・・・グッ
「プ、ププ!」
「お〜い?」
「美味しそうな匂いですねぇ♪」
・・・コクコク
「プ♪」
「声が聞こえていないのか君達は!?」
「あ、ごめんなさい恩人さん!ゴーレムさんに作り方を教えていて聞いてませんでした!」
・・・ペコリ
「プ?」
というかしれっと混ざってるスライムはなんなの?一番に料理を食う話しになってるけど。
ホワイトすごいな、体でかいのに器用だ。料理を作るし行動が面白いし他人を気遣うし良い兄貴になりそう。
ナナム【ステータスを改めてみたとき気づいた】はなんでゴーレムに平然と作り方教えてるし、普通なのかね?
ホワイトを従者さんっていうし俺の従者って感じになってるのかホワイト?あってるって言えばあってるけども・・・
【この人たち自由すぎるんだ!!親に人の話を聞きなさいって教わらなかったのか!・・・ホワイトの親は俺か。じゃなくて!初対面だったら自己紹介することが最初じゃないの?なぜにこんな状況に・・・!?まずはゲームとなにか違う点がないかそれとなく聞かなければ】
「今度こそ自己紹介を・・・!!」
まわりにお花畑が見える、その中心には三人が続きを始めていた
イラッ★
「話を聞かんか!!!そこに座りな!!!」
世の中を説明してやる!!
―少したち―
「話を聞く気になったか」
ナ「すみません・・・」
ス「・・・(プルプルプルプル)」
ホ「・・・」(DO☆GE☆ZA)
「よろしい、ではサクッと自己紹介を始めようか」
まずは・・・
「俺から行こうか。え〜コホン。俺はレンジだ!レンジってよんでくれ!種族はヒューマン、言っておくと種族の差別意識は無いので仲良くしましょう!職業は大和、モンスターテイムの能力は無いけどゴーレム、つまりこいつ【ホワイトね】みたいなやつを創ることに特化してる。俺自身に戦闘能力は無いけどよろしく頼む!」
ザ・〇―ルド!!
時を止めて(種族の差別意識)
について作者から説明しますよっと
『【ゲーム時代のヒューマンNPCは他種族を軽んじ、奴隷扱いや慰み者、奴隷の死闘などを見る貴族が他種族より多かった。多かっただけで逆もあります。もちろんレンジ君は自分でも言っている通りそんなことしてはいませんし考えてもいません、可愛い子がいて助けたいなってことは考えたみたいだけど、金やら地位が足りず断念、ゴーレム作りに励んでいました。他種族からみたヒューマンの反応は【町の人間は信用できないが冒険にでる奴は信用できる】ってのが主流です。あと上位のプレイヤーには他種族の奴隷を大量に買い取り故郷に返すか町で生き残る知識を与える聖人みたいなプレイヤーがいたとかいないとか】』
こういうレンジ君がわからなかったりした場合でも説明したい!ってときは神様より神様(つまり作者たる自分)が説明に出演します〜。ではでは続きをどうぞ!
そして時は動き出せ
「今、謎の違和感を感じた気がする。恥ずかしい過去をばらされたような?」
「どうしたんですかレンジさん?」
「あ、いや何でもないよ。それで?」
「あ、はいえっとレンジさんって名前なんですね!よろしくお願いします!それにしてもレンジさんはなぜここに?」
「えっとですね」
どう答えるといいんだろう?正直に話しても信用されないしなるようになれだね。
「アイテムの回収を頼まれて来ました。これは内密なんですけどギルドを通してない依頼なんです」
お使いクエストってやつ、始めたばっかの俺でもやったことある。リンゴなんか自分で取りにいけばいいのに、お姉さん・・・
「レンジさんもなんですか!私もここに鉄鋼岩石の採掘を頼まれていまして。レンジさんはなにを?」
・・・うーん。
「いや、君と同じものを取りに来たんだ」
「え!あの人また違う人にも依頼しているんですか!?」
「そうなのか?てっきり俺が最初だと」
「はい、前回お仕事もらったときも4-50人の人達で溢れていて、本当はギルド通さない場合被っても5つのパーティーまでって決まっているはずなんです・・・。依頼主は有力者候補のの息子なんです、だから皆摘発できないんですよ。ここだけの話なんですけど女の冒険者や街の住人をなにがなんでも懐柔させ、それでダメなら裏のギルドを使い破滅に導き、食ってしまうそうです。私たちみたいな種族がよく狙われているそうな」
「・・・クズ野郎だな」
「レンジさん!?」
「うん?なに」
「街でそんなこと言ったら殺されちゃいますよ!!」
「ああ、ごめんごめん。以後気を付ける。しかしそいつの種族は?俺の時はフード被っててわからなかったんだ」
「レンジさんと同じヒューマンです、レンジさんは違いますよね・・・?」
「違うよ!大丈夫!絶対ないから!」
まずはこの子のいる街の情報ゲット。どうやら俺の知らない場所みたいだ。話に出てきたクズは最初の町にいなかったから。いや揉み消してて噂にならなかったとすれば・・・
「気分切り替えよっか!それじゃあ自己紹介の続きで君の番だよ」
「あ、はい!私、アナタシア・ナナムって言います!よろしくお願いします!種族ビースト職業レンジャーです。レンジャ―は罠特化か弓特化が普通なんですけど私はバランス良く取ってます。今は何も武器がありませんが・・・なんとかがんばります!テイムスキルみたいなものも少し使えます」
「スゴいじゃないか!大和特有のスキルなのに」
「そんなことないですよ、大和ではないのにテイム能力を使える人は少ないですがいますからね」
「そ、そうなのか」
大和の優位性が消えた瞬間である。そんなパッチでも入ったのかな?
「でも専門職ではないから大和程特化できませんけどね」
先生!大和さんが息をふきかえしました!!
「それじゃあ次はスライムさんの紹介をしますね」
「プル!」
「スライムさんはレンジさんが先ほど一人でなにかやっているところ、近くの穴の中でボロボロの状態でいた所を治して差し上げたらなつかれました」
「プ〜」
「私が飼っていきます、心配なしです!」
心配しか残らない、大丈夫かな。
・・・グッ
「俺はゴーレムの説明だね。こいつはホワイト、俺の一番目の仲間」
・・・モリ
ポージングしても筋肉ないから伝わらないでしょう、ナナムちゃん苦笑いだよ
「こいつはこうやって面白い動きをする。見ていてあきないやつ」
「そ、そうですね、アハハ」
・・・プルプル
背中丸めて体育座りを壁に向かってやるな!!
「これでも俺より遥かに役に立つ戦闘のプロだと思うよ、仲良くしてやってね」
・・・モリ
意気込みが伝わってくるけどなぜポージング?気に入ったのかい?
「それじゃ早速なんだけどしばらく一緒に探索しないか?」
「はい、よろしくお願いしますね!!」
「それではよろしくな」
「はい!」
「プーッ」
・・・グッ
「そういえば、ここ。かなり危ないって聞いたことがあります。ギルドが管理しているとかなんとか」
「えっそうなの」
「知らないのですか!ではでは、教えますね。オッホン!説明しますと、え〜今からだいたい100年程前、突如過去の遺跡を探索中の冒険者達が一斉にいなくなってしまうという怪事件が発生しました。世界中の冒険者の7割、8割が一斉に消えました。過去の遺物の後作動による消失、遺跡の中のモンスターに殺されてしまったんだ。という憶測がひろまりました。その時の中心がこの一帯なんですよ。以上が、ここらへん一帯が管理区域になったせつめいです。ちなみにここが管理区域になった主な理由とまことしやかに言われているのは・・・」
「理由・・・は?」
どこからか冷たくも湿った空気の風が、俺達の間を通っていった。
「ここのどこかに封印された魔王の1柱に繋がる道があり、それを監視しているから。だそうです」
・・・ゴクリ
俺は唾を飲み込みながら思った
・・・こっちに来てなにも知らないから情報を手に入れていたら、スゴい話を手にいれてしまった、と。
そして思った。
【ケータイ野郎マジ許さん!!】
…バサッバサッ
「なんの音?」「羽音ですかね」
…バサバサッ
「モンスターか!」「敵です!逃げないと」
「逃げなくても大丈夫。こんにちは、貴方があまりにもダメそうだから直接助けてあげる」
「・・・誰だ?」
「私はレンジ、貴方を呼んだ者の配下の1人、イリアル・ミニス。ここを出るまで手伝ってあげる」
「え?呼んだ?配下?どういうことですか?」
「うるさい」
「キャア!!」
速すぎて全く見えなかった!
「しゃべっているのだから静かに寝てなさい。記憶を少しいじるだけで勘弁してあげる」「おい!手伝いに来たんじゃないのかよ!?」「ええ、手伝いよ。だから貴方にも」
チュッ
「は?」
「強制的な契約の印よ、貴方に拒否権はないここを出るまでは私は貴方を手伝う。それを破れば私は死ぬ。あなたにはリスクはちょっとしかない」
「・・・わかったよ、リスクは?」
「意外に冷静なのね。1週間での脱出よ」
「そんな短い期間で出られるのか?」
「さぁ?でものんびりいるよりはいいでしょ?」
「お前は悪魔か!?」
「悪魔?違うわ、誇り高き魔人よ」
なんだろう、いつの間にかデスレースの開始である
六話で更新がとまり申し訳ありません。プロローグから本文の手直しに入っていますので、少々お待ちください。