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第9話『強襲と闇討ち』

俺とナナムちゃん、カムロさんはテントを片付けたあとカムロさんオススメのセーフティゾーンに向かって歩を進めていた・・・

「止まれ、戦闘準備しろ、敵が近いぞ」

「え、りょ、了解!!召喚準備はバッチリだ!!」

「私も大丈夫です、いつでも行けます!」

「そうか、じゃあそんな嬢ちゃんに1つアドバイス、暗がりからの」

―パシッ

「弓にも、気をつけろよな?」

「あ、ありがとうございます」

「す、スゲー・・・」

「さぁ、やっこさんどもがくるぜ二人とも!」

「ホワイト!!頼むぜ!」

「私も貸してもらったダガーで頑張るよ!!」

「とかげ共の大群だ!そこまで強いってわけじゃないが気をつけろよ!!」

「「はい!!」」

キシャーーーー!!!!!!

―戦闘中

「ドラドラドラドラドラドラ!!旦那!力ないんだから俺の気絶させたやつの首落としとけ!嬢ちゃんと巨人!周り頼む、しっかり頼むな!」

「俺も少しは手伝うぜ!!・・・・当たり前だけど首なんて初めて切るんだが切りにくいんだな・・・うおっ血が目に!!」

「・・・」

ドズン!!バゴン!!メシャ!グチャ!!

「わ、私も!!」

…しばらくたって

「さぁこいつでしめぇだ!くらいやがれとかげやろぉ!!」

―ザシュ…ドサッ

「うっし、こっちはこれで最後だ!そっちはどうだ!」

「こっちもカムロさんの気絶させたやつは首切っときました!敵の影は無し!!」

「こちらも敵の姿はありません!」

「・・・」○【頭の上で手を丸の形にしている】

「そうか、じゃあお疲れさまだ!」

「ハァハァハァ・・・キツイ、キツかった!」

ホワイトの召喚時間ギリギリだった・・・!危なかった!!

「・・・」ムン、バラバラッ……

「で、ですね!危なかったです」

「全く、体力無いな旦那、俺なんかまだまだいけるぜ?旦那には気絶したやつの首しか切らしてない楽な仕事のはずだから戦闘と言えるか?しかし、ククク、この場合嬢ちゃんの方が体力あるってことになるな、プクク、男としてどうよ(笑)?まぁなんだ、旦那お疲れ様だぜ、嬢ちゃんは特にな!」

「「カムロさんが異常なんだ(です)!!」」「あとカムロさん、さっきの台詞覚えとけよ・・・」

「アッハッハッ、なんのことかな?もう忘れちまった(笑)とにかく少し休んだらテントを頼むぜ嬢ちゃん!!」

―少し休んだあと

…ゴクッゴクッゴクッ

「プハァ!!ああ、やっぱり頑張ったあとはこの水に限るぜ!!しっかしさっきは普段よりちょいとキツかった、戦えない旦那がいたからなぁ(笑)クリスタルは周りに敵対してるやつがいると使えないしよぉギルドの連中も荷物を持ったまま一緒に転送すれば良いのによぉめんどくせぇ」

「え・・・カムロさん、あんたあれでちょいとなの、やっぱりおかしいわ、戦えなくて悪うございました、そのはなしはいいとして、飲んでるのなにそれ?酒?」

「いや、酒じゃないぜ、ある友人から戦闘行動をしたら飲むようにって言われてる水さ。俺以外には効果はないって言われてるが飲むと疲れがぶっ飛びやがるんだ!作り方は秘密だとよ、ハッハッハッ!!」

「アハハ・・・そうなんですか、なんだか凄いですねその水は。そんなことよりカムロのおじさん、クリスタルのことは仕方ないですよ、最悪の緊急用に無料で配られてる物ですしね。荷物も一緒に転送する物もあるんですけど高いんですよ・・・ギルドの無制限使用の物は更に貴重なので上位のメンバーしか持ってなくて、私なんかまだまだ持てませんよ〜頑張って上を目指さなきゃです!!」

「頑張れよ嬢ちゃん。俺はゆっくりギルドの上を目指すとすらぁ。自分の足で歩いた方が経験になるしな」

「そうなのか?カムロさん、楽した方が良くない?」

「わかってねぇな旦那!自分の足で来て自分の足で帰る!!これがダンジョン攻略の楽しみ方ってもんよ!!クリスタルを使うのは別に悪いことじゃねぇが俺は古いやり方の方が好きなんだ!!アッハッハッ!!」

「ふ〜ん、ナナムちゃん、よろしく頼むよ」「は、はい!じゃあ荷物の方、お願いしますね!」

「うん、わかった。カムロさんもいるしこっちは大丈夫だから、救援の方、よろしくね」「二人で無視は酷くねぇかい?嬢ちゃん、旦那、まぁ良いけどよ。嬢ちゃんも一応気をつけろよ」

「はい!二人とも、待っててくださいね!!」

―ナナムがクリスタルで帰ったあと

「あ〜・・・にしても最近頭がズキンズキンするわぁ」

「え、大丈夫ですか?カムロさん」

「大丈夫ちゃあ大丈夫だけどよ・・・それにしてもよ、先に帰して俺と二人になってよかったのかい旦那?」

「大丈夫だよ、カムロさんがさっきみたいに守ってくれるしナナムも言ってたけどクリスタルに登録してある人しか帰れないんだから、緊急だから荷物置きっぱなしだし・・・俺まだクリスタル無いし、戻ってくるまで二人で注意していよう、安全な場所という話だけど穴には気をつけていよう」

「へ〜そうかい・・・俺と二人でいて良いねぇ・・・そういえば旦那知ってるか」

「なにを?」

「この穴の下には宝が落ちてるらしいぜ、どうやらこのダンジョンで徘徊してるモンスターどもが死亡した冒険者の遺品と亡骸を集めている場所らしいぜ」

「そうなんだ」

「ああ、みてみるかい?実際見えるぜ、俺も何度かここに用事で来ちゃあいるが日に日に増えるからよ、駄目だよなぁ。しっかり準備を怠らなければ失わない命だったのかも知れねぇのによぉ・・・可哀想にな・・・」

「そうだな・・・ご冥福を祈ろうか」

「ああ、じゃあ近くに行って安らかに眠れるよう・・・せめても・・・祈ってやろうぜ」カムロから嗚咽みたいな声と顔を片手で隠して・・・肩を振るわして・・・

「・・・了解。カムロさん、あんた凄いよ」「クッ、俺が、凄い?なんで、そう、なぜ思うんだ?」

「いや、多分カムロさんみたいに死者に対してや、見ず知らずの人に対してこんなに良くしてくれないよ」

「そう、か。そうか、フフッ、これが普通だと俺は思ってたいよ。死体にいくら祈ったって始まらねぇ、むしろ今助けを呼ぼうとしてる嬢ちゃんが凄いさ、もちろん旦那も人には無いものを持っていてすごいがね」

「ハハハ、そんなことはないよ、俺は普通の人よりはるかに弱いよカムロさん」

―ザッザッザッ

俺とカムロは穴の縁に近寄っていった

「じゃあ祈ろうぜ旦那」

「うん」

「・・・そういえばよぉ旦那、ヒャハ、この下にはなぁ宝だけじゃなくてよぉ」

「え、他に何かあるの」

俺はカムロの方に振り返った、そこにはこの世の物とは思えないカムロの顔があって・・・

「えっ?」

「・・・」

「か、む、ろ・・・さ、ん、これは・・・いっ、たい?」

ステータスには状態異常、麻痺の文字、それにさっき感じたなにか刺さったような痛みは一体・・・?

「どうだクソガキ?特製の毒の味は?」

「ど・・・く・・・!?」

体が、体が動かない!口がうまく回らない!?

「おかしいなぁ・・・ええ、おい、こいつは特に強力な毒にしてあってなぁ・・・ククク、常人なら麻痺じゃなくて即死なんだが・・・おっと、てことはつまり数分で回復して動き出すわけか!あぶねぇあぶねぇ俺の今の正直な気持ちをさっさとてめぇに伝えて任務完了だ。さぁて、スゥ〜〜〜〜本当にバカだよなぁ!!助けられたからって簡単に信用しやがってよぉ!?奈落に落ちて死んじまえ!!全部俺様のもんだ!お前の女も!財産も!!何もかも!!ヒャハハハハ!!底のバカどもの死体はぜぇ〜んぶ俺の仕業さ!言い忘れてたんだがよ、下には嫌われ者共がいるらしいぜ!せいぜえ気をつけるこった!死体になってたらてめぇの荷物も貰ってやるよ!死体から剥ぐのは犯罪じゃないしなぁ!生きてたらまた会おうや、今度生きて合うときはてめぇの腹かっさばいてやるぜぇぇぇぇ!ククク、ヒャハ、ヒャハハ、アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!・・・・・」

「ふぅ・・・じゃあさっさと落としますかね。じゃあサヨナラだ」

ードムッ

嘘・・・だろ

俺は体を蹴られて穴に落ちる瞬間、カムロの方をみた、みて、しまった。奴は三日月みたいに開いた口から、人の物とは到底思えない狂った笑い声と狂喜に染まった顔をしていた・・・・・




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