表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/31

オークの悪夢

更新大変遅れています。ごめんなさい。

結末に少し悩んでいることや、少し自信を無くしている所に、都合良く?仕事が忙しくなり手を止めていました。


後、今更かもしれませんが今回も後味は良くないです。

オーク。それは元々繁殖力の高い種族であった。

そして彼らは種族間以外の方法が知れ渡る前から、異種族と子を生せる種族であった。

彼らは基本的に男しか生まれない。そして他種族の女に自らの子を産ませる種族だった。

それ故に彼らは忌まわしく伝えられてきた存在であった。

オークの悪夢と呼ばれる出来事が訪れるまでは・・・。


彼らオークとの間に生まれる子は基本的には男なのだが、その中に極稀にハーフとして生まれる男がいる。

ハーフという言い方は語弊があるかもしれない。母親の種族を色濃く受け継いで生まれてくる子がいた。(女性の場合は基本的に母親の種族色が強い。)


オークの悪夢の原因となったのもそんな子であった。

オーク達の容姿は猪の如くであったが、彼は聊かの毛深さはあったものの獰猛に見られがちな牙はなく口も小さかった。

その事もあってか、彼は若干周りの人よりも高い性欲(オークと比べると普通に理性的ではある)は持ち合わせていたものの一人の冒険者として生きていた。


彼の大きな転機となったのは試練の塔であった。

彼はそれなりに気の知れたパーティを組んでいた。クエストを重ね、丁寧に成長を重ねていき、少しずつ試練の塔を攻略していっていた。

一つ一つ丁寧に階層を昇り、時にクエストに出て、時に成功を祝い、時に失敗に凹んだ事もあった。

それでも注意を良く払い、仲間の欠けないよう互いに気遣いながら依頼も探索もこなしていた。


そして遂には、その最上階に到達した。

その最上階に到達した時、彼はオークキングとなった。


元より、彼は性欲は強かった。強かったのだが・・・そんな自分を嫌悪していた。

それは自身がオークだと知っていたから。女性を抱く事でオークを産ませてしまう可能性を恐れていた。

恐れ避けていた欲であったのだが、オークキングとなった時に押し寄せてきた種の叫びを彼は拒み切れなかった。

だが彼はある一定女性を避けて行動していた為、彼のパーティは男性のみであったが・・・。

彼はその欲を抑え込み切れず解き放った。


その後オークという主の王となった彼の下へ各地からオークが集まってきた。

自身より、より強き王の下へ贄を集め、より種の繁栄を高める為に。

しかし、彼に女性を抱く事は出来なかった。

自身の嫌悪から女性を抱く事を忌避する事から、男性相手に欲を解き放つ。また孕む心配の無さに(種族間以外の方法を適用すれば可能ではあるのだが、より深い概念理解を必要とはする。)安堵すら感じていた為であろう。種としての叫びと本人の心の安堵、嫌悪、それらが混じる中で彼の歯止めは少しずつ確実に効かなくなっていった。


各地から集まる事で、オーク達は集団としての規模を拡大していき猛威を奮った。

1つ、1つと村、町が犠牲となっていき時に滅ぶ国すらも出した。


そしてオークキングに魔王の称号がつく頃には全てのオークがそこに集まったと言われていた。


全てのオークが集まって数ヵ月後。人々はひとつの疑問を抱いた。

オークはその数をそれ以上に増やす事はなかったからだ。

オークの持つ繁殖力であれば、確実にその数を増やし世界は滅んでいたかもしれない。

しかし、彼は女性を抱く事を拒み続けていた。そして彼を王と崇めるオーク達も王を優先し王の下へ集めるだけであった。


無論。オークの数は増えはしなくともその分非常に数多くの人が死を迎えた。

より多くの犠牲を払う事でオークは数を減らした。

更に多くの犠牲を払う事でオークは追い詰められた。

オークは王を最後までたてて、一人残らず最後を迎え、オークは絶滅した。


オークの悪夢は、人にとっては勿論。オークにとってもまた悪夢であった。

7月頭までには、続きを生みたいものです。

遅筆にお付き合い頂いてる方々に感謝を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ