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イヌネコ幻想曲  作者: 水嶋


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2/13

ご近所付き合い

「面倒くせぇなあ…あっちこっちシッコすんなや」


亘がペットボトルに入れた水を俺のマーキングにかけてくる。


今日は亘に嫌々散歩に連れられている。

俺だってお前なんかでなく橋本カンナに散歩されてえわ。


今日はウマイ棒めんたい味を握らされていた。

安い男だな。


俺も好きでやってんじゃねえ。

これはシッコでは無い。

マーキングだ。

犬の…男の本能みたいなもんだ。


まあメスも発情期にはやるが…

お前もあと10年経てば分かるさ。

ガキには分からん世界だ。


まあ櫻子に連れられるよりはマシかもしれん。

あの女は隙あらば俺のもふもふキャン玉を鼻の下を伸ばしてツンツンして来やがる。

それ人間にやったら確実に捕まるからな。


櫻子の夫の謙は刑事だ。

早くこのヘンタイ女をわいせつ罪で逮捕して欲しい。





「あら、荒木くん、お散歩?偉いわね」


「ども」


向かいから近所のおばちゃんが犬の散歩をしていて、声をかけて来た。

おばちゃん、そいつはウマイ棒で釣られた安い男だ。全然偉く無い。


おばちゃんの連れている犬はプードルだ。

ご機嫌なフリルのワンピースを着せられて頭にリボンが付いている。

オスなのに…


哀れだ…

アレを見ると俺はまだマシだと思える。


「あらあら、ルルちゃん、吠えちゃダメでしょ。めっ」


俺が憐れむ目をみてルルは吠えて来た。




「テメェ、今笑ってたろ」




そう、実はこのルルも転生犬だ。


同じ転生もの同士は会話が出来る。

人からは分からないらしい。


「気のせい気のせい、似合ってんぞ。そのワンピ」


「ブッ殺す」


と小粋に挨拶を交わすのが俺達の日常だ。


「今日、分かってんだろな?」


「ああ、満月だよな。」


「夜、いつもの場所でな。皆集まるから。上手く抜け出せよ」


「分かってるよ。じゃあな」


ワンワンキャンキャン吠えて俺達はまた散歩に戻って行った。





そう、ルルの言っていた満月の夜は俺達転生ものは人間の姿になれるのだ。


それを知ったのはこの犬になってからだった。


その前まではあの悪魔の子ダミアンにすぐやられていたから知らなかっただけだが…


この事はゴン太に教えて貰った。

ゴン太はレトリバーだ。

犬種の通り賢い男だ。


ゴン太が言うには満月の光が当たっていれば人間の姿になれる。

光が遮られると元の姿に戻ってしまう。

なので曇りや雨天は中止となる。


満月の夜には公園に集まって転生もので集会をしている。

まあ、情報交換会みたいなものだ。


犬は夜目が効くので出歩くのも苦では無い。

猫も同じだ。

今の所犬と猫しか集まってないが俺の経験上、鳥や魚なんかもいるはずだ。


しかしそいつらは出会う機会もないしゲージや水槽から外にも出られないから前の転生で知っていても、そのまま一生を終えてるんだろう。





しかし変身しても完全な姿ではない。

ちょっと違う。


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