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佐川さんに依頼したのは香織のお母さんだったみたいです

「まだ高校生なんだから…未来があるのよ。諦めなさい。」


「でも!本当に好きだったの!」


「名前からして怪しすぎるでしょ…騙されたのよ」


「そんな犬…人じゃ無い!」


「第一、良い大人がこんな事しといて姿消すなんて…人として最低よ。こんな純粋な子騙して平気でいられるなんて。現実見なさい。」


「だって!こんな可愛いぬいぐるみくれる人なんだよ!?自分の抜け毛で作ったって」


「こんなおもちゃに騙されて…呆れて物も言えないわ」


「私を愛してるって!私も愛してるの!」







「愛だけじゃね、子供は育てられないのよ、恵美…」







「今回はこれで何とか…」


「はい…」


「宇多川梨花様には大変ご迷惑をお掛けいたしました…」


「はい…」


「此方の金額で了承していただけましたら、今後関係は終了と言う事に了解して頂けたとして宜しいでしょうか…」


「はい…」


「それでは失礼致します…本当にこの度はご迷惑をお掛けいたしました…」


「はい…」






「香織!お願い!やめて!」


「お母さん!死なせて!」


「香織が居なくなったら私、生きていけない!」


「あんな金で本人が謝罪にも来ないなんて!私、もう赤ちゃん作れないって言われたんだよ!生きてけない!」


「ゴメンね…気づかなくって…」


「愛してるって!婚約者と別れて私と結婚したいって言ったのに!信じてたのに!」


「お母さんがなんとかするから…噂で仇を取ってくれる人がいるって聞いたから…」


「うわーん…お母さんー」




「香織…お母さん絶対許さないから…」







「俺は!全部捨てても…綾さんと一緒に居たい!」


「無理です!離して下さい!」


「魅力とか、うじうじ考えたりして情け無いけど」


「一緒に居たい!幸せにしたい!」


「出来ません!」


「なんで!」


「だって…」


「なんで?」


「小百合さんが言ってた…」


「なんて?」


「人の恋路を邪魔するものは…馬に蹴られて死んでしまえ…って」


「えっ!?」


「馬に蹴られるのは今の時代だと無理かな…」


「えっ?」


「なら…電車に轢かれてしんでしまえ」





○○○○○○○○○○





「御子柴隼人さん…随分探しましたよ。」


「俺は…」



3人…殺している…のか…



「ニュースであなたの事故を知って、顔を見てやっとここまで辿り着けました。あなたを探し出せました。」


「…」


「あなたは好きな人が出来ると盲目になるみたいですね…」


「…」


「私との約束も…今まで好きになって傷つけられた他の子も忘れて」


「…」


「新しく好きになった人の為にその頃付き合ってた子達をアッサリ捨てたみたいですね…」


「その子達にも子供が出来てたみたいですよ?あなたが事故に遭った後にあなたの優秀な部下の方が火消しに邁進したみたいですよ」


「…」


「一体何人いたんでしょうね?この世に生まれて来れなかった子達は…」


「…」


「もう、良い大人なんですから、自分の快楽だけを優先せずに避妊はしましょうね」


「…」





俺は…




人殺しの意識が無いまま


人を殺し続けていたんだな…


隼人…生きてたんだね。

しかしお前…


今までのほのぼの胸キュンファンタジーからのホラー展開…

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