[7] 裏切りと薫
お疲れ様です!zukkiです!
グオオオオオ!
「超閃一斬!」
「炎よ、我に集い矛となりその敵を焼き尽くせ!初級炎魔法、火炎弾!」
「うおおおお!岩砕拳!」
輝人達は次から次へと魔物を倒していく。文字化けスキルしかなく戦う術がない俺は後ろからその様子を見ていた。
「ふぅ、これでこの階層の敵は全滅か、よし!次の階層に行くぞ!」
セルロイド団長が告げる。まだダンジョンに潜ってから1時間程だが30階層あるうちのもう18階層まで来てしまった。普通の冒険者ならここまで5時間はかかるらしい。やっぱチートのちからってすげー!
クラスメイト達は倒した魔物の経験値でさらにレベルアップしているようだ。俺なんてまだレベル1なのに...
腰につけている短刀に手を当てる。でも、魔物と戦うのが怖くて手が震え鞘から出せずにいた。
そんな俺をよそに時間は容赦なく過ぎる。それと共にどんどんダンジョンの奥の方へと進んでいく。
そして、遂に
「ここがボス部屋か」
30階層に到達した。かれこれ潜ってから2時間たった頃だろう。ボス部屋の岩でできた、とても厚くて大きい重厚感のある扉からはこの世のものとは思えないほどの禍々しいオーラを纏っている。
「さあ!ボス部屋に着いたぞ!みんなの強さなら大丈夫だと思うが決して油断しないように!準備はいいか!では、突撃!」
ギギギギギと扉を押して開け、部屋の中に入る。中は大きく円形の部屋で天井はここから見えないほど高かった。
「いたぞ!ここのボス、骸骨王だ!」
骸骨王はとても大きく、5mはあるようだった。皮や肉がなく、骨だけで、頭には王冠を被っている。
刹那。
「聖なる神よ、使徒よ、今闇の敵を討ち滅ぼす為に我に力を与え給え!聖魔法、聖放!」
輝人が即、詠唱し発動させた。骸骨王の周囲に無数の魔法陣が現れる。そして、魔法陣から光線が放射された。その光線は骸骨王を撃ち抜き、次の瞬間には、骨は崩れバラバラになっていた。
「さすが輝人!」
「やった!これでダンジョン攻略完了だ!」
クラスメイト達は大喜びで騒ぎ立てる。しかし、セルロイド団長の顔色が悪い。そして、
「みんな直ぐに扉の向こうへ逃げろ!」
と叫ぶ。見ると倒したはずの骸骨王が復活して、謎の黒球を作っていた。
「こいつの黒球に吸い込まれるとどうなるか分からない!こいつは骸骨王ではなく骸骨帝王だ!なんでこんなところに...」
セルロイド団長の叫びでクラスメイト達は急いで部屋の外に出る。扉から一番遠かった俺も全力疾走で走る。
セルロイド団長も扉に着いた。あと、俺含め数人残っている。
「迎撃準備!全員骸骨帝王にありったけの魔法を撃ち込め!」
その声と同時に扉の外にいた全員が魔法を撃ち込む。
「みんな急げ!吸い込まれるぞ!」
「みんな急いで!!薫くんも早く!」
輝人と結衣が叫ぶ、骸骨帝王の黒球は既に3m程になり、周囲の物を吸い込み始めていた。
自分のすぐ横を魔法が通り抜ける。
そんな状況の中、必死に走る。
俺も扉のすぐ近くまで来た、あと少し!
その時だった。
「どけ!陰キャ!」
前原だった。みんなからは聞こえない声の大きさで言われ、みんなから見えないように足を引っ掛けられ、後ろに押された。俺はバランスを崩しそのまま倒れた。そして、
「「「薫!」」」
「イヤッ!薫くん!」
「そんな...薫!」
結衣、葵含めた5人が絶望した顔をする。
俺は黒球に吸い込まれた。
なぜ...どうして...こんなことに...
俺の意識は次第に闇の中へ、そして、俺の視界は、黒く染まった。
技名考えてたらいつの間にか半日経ってました( ᐛ )
これにて第一章は終了です。次回から第二章となります。
まだまだ続きますので、応援、よろしくお願いします。




