[4] 無能
遅くなりました。zukkiです。
チート級の強さを持って異世界で無双する。
大体の異世界系物語はこんな感じだろう。世の男子も俺も夢に見た事である。それなのに
「どうしてこんなことになった...」
と、俺は一人呟く。
あれから二日経った。
能力の鑑定で水晶に異常な反応を起こした俺は、その後みんなから"無能"と呼ばれていた。
理由は、もちろん俺のステータスである。
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名前 クロザキ カオル
LV.1
職業 證玲ョコ閠
二つ名 召喚者
HP 20
魔力20
知力 50
攻撃力 20
防御力 20
敏捷性 20
スキル 言語理解・證苓コ阪☆繧玖?
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「ハァ...」
自分のステータスを見ながら溜め息をつく。
俺のスキルと職業は文字化けしていた。どんなものなのか、どんな効果があるのかも分からない。そればかりか、各ステータスもこの世界の人々よりも低い。まさに泣きっ面に蜂である。他と比べて知力は高いがこれは恐らく高校で勉強していたからだろう。それでも勇者である輝人には届かないが...
あの能力の鑑定の一日後、ステタトラルに呼ばれある部屋に連れてかれた。そこにはアストバルト国王もいた。
俺のステータスはゴミに等しいが、あの水晶の反応はこれまでになかった出来事らしい。そして、最終的に俺にはステータスはどうであれ、他の勇者と同じ待遇をする。と告げられた。
呼ばれた時は追放か?と一瞬焦ったがそうじゃなくて良かった。
ん?スキルと職業が文字化けしているだけだから"無能"ではない?
ここの世界は実力主義である。力がある者が上に立つ。故に各ステータスが低くて、更にはスキルと職業が文字化けしててなんの役にも立たない俺はめでたく"無能"と扱われることになった。
今は王国の騎士団による訓練の時間だ。しかし、"無能"の俺は訓練を受けて成長しても元から低いステータスにはなんの足しにもならない。なので、今図書館で少しでもこの世界の事を知れるように勉強している。
窓から外を見る。外の訓練場ではクラスメイト達が騎士団の指導を受けている。それにしても騎士団は凄いな、みんなメキメキ成長している。特に輝人、結衣、鈴、葵、聡の5人。模擬戦では騎士団の人達をなぎ倒し、さらにレベルを5まで上げられたんだとか。
そんな光景を見た後、青空を眺める。
「俺も、強かったらなぁ...」
また、一人呟く。この二日間はずっとこんな感じだ。
でも、そんなこと言ってても何も変わらない。
俺は頬を叩く、気合いを入れ直して今、自分に出来ることをやろう。
勉強を再開する。
〜~〜~〜~〜~
30分ぐらい経っただろうか。
扉が勢いよく開く。入ってきたのは前原率いるいつものグループだった。
「おい"無能"〜ここで何してんの〜?」
「訓練も受けずにサボりですか?"無能"君?あ!!そうだった!だって"無能"君は訓練受けても俺たちについて来れないもんね!ごめんね〜」
「一人で本読んでるとか陰キャ過ぎてムリー!キモーい!」
「もう一生そこにいろよ〜ここから出てこなくてぇいいよぉ?」
このグループは召喚されても俺に絡む。むしろ、召喚される前よりエスカレートしている。
この実力主義の世界でチート能力を手に入れている彼らにとって、"無能"である俺は格好の的であるだろう。さらに、教師の目も無くなった今、彼らはもうやりたい放題である。
絡んできた彼らに俺は無視を決め込む。そして、俺が何も反応してくれないことが分かると「チッ!!」という舌打ちをして去っていった。
「ハァ...」
俺はまた溜め息をつく。
〜~〜~〜~〜~
場所は変わって食堂になる。
今は夕食の時間だ。クラスメイト達も仲が良い人達で集まって食事を食べている。
俺は端っこで一人で食べていた。俺の近くには誰も座ろうとしない。そんな中
「薫、最近の調子はどう?」
と、話しかけてくる人がいる。話しかけてきたのは葵でその後ろに輝人、結衣、鈴、聡がいる。
「隣、いいかな?」
と、輝人が俺に言う。
別に嫌ではなかったので俺は無言の了承を出す。輝人達が椅子に座る。そして雑談が始まる。
「薫くんは訓練には顔を出てないみたいだけど、どうかしたの?」
「いや、俺は訓練を受けたとしてもみんなにはついていけないだろうから、今は図書館でこの世界について勉強してる」
「なんだよ薫、せっかくこの俺が鍛えてやろうと思ったのに」
「...私も図書館に行ってみたい」
他愛のない話をする。しばらくするとある男が食堂に入ってきた。
「みんなに話がある、聞いて欲しい」
声の持ち主はセルロイド、騎士団の団長だ。
2話目に少し修正を加えました。
今日は書いていた下書きが消えて軽く絶望しました(˙◁˙)
間に合って良かったー!
次回の投稿は明後日ぐらいになると思います。
よろしくお願いします。




