私たちの始まり
続けられるように頑張って書きます!
実在の人物、団体とは関係ないです。
フィクションです。
頑張るアイドルが好きです。
「これより、本オーディションの合格者を発表します。名前を呼ばれた方は壇上にお越しください。」
アイドルになろうって思ったのはお母さんが笑ってくれると思ったからだった。
うちは母子家庭で、私は小さい頃からよくいじめられて、お母さんはいつも私にごめんねと言っていた。
お金がないともよく言っていた。
「エントリナンバー5番、市塚栞さん」
「続きましてエントリナンバー…」
だから、いつも笑顔でキラキラしているあの画面の向こうにいるようなアイドルになれば、お金も稼げるし、お母さんも、私が不幸じゃないってことに気づくかなって思ったんだ。
「…最後の合格者です。エントリナンバー97、上鳴未寿さん」
でも、自信があるわけじゃなかった。自分のいいところも知らなかったから。
『は、い、、、』
だから、呼ばれた時は、お母さんのこととか全て忘れて、ただ、少し、嬉しかった。
ああ、私、生まれてきてよかったんだって大袈裟だけど本当に思った。
だから、どんなことでも、乗り越えていけるって思った。
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はあ。なんでこんなことしてんだろ。
私の名前は木屋朱音、18歳。つい五ヶ月ほど前に有名アイドルグループ「辻山28」の姉妹グループ結成オーディションに合格して、アイドルになった。
そして、今、絶賛、戦闘中。
「朱音!!2時の方向から敵3体!」
私とシンメの優希が叫んでる。
石井優希、同じグループのキャプテン年齢はちょっと上の20歳。ポジションが隣だから1番最初に仲良くなった。
キャプテンだからなのか、攻撃よりも支援、指揮系統のスキルが強い。
『3体??!ちょっときついかも!みことは?!』
てかなんで先輩たちがいない今日に限ってこんな大物出るんだろ。
先輩たち並みの戦力なんかまだみことくらいしかいないんですけど。
みことというのは、私たちのグループのセンターで最年少の上鳴美寿のこと。センターだからかちょー強い。火力も防御も私の3倍はある。
「今、反対側で1番でかいやつ抑えてる!」
横目でそのでかいやつらしきものを捉える。
うわ、強そう。なんかツノ生えてるし、でかいし、黒いし、きもいし。
みことじゃなきゃ無理だわあれ。
「朱音!!!!!避けて!!!!」
よそ見してた隙に優希の言ってた敵3体が攻撃をしてきたらしい。目の前に無数の魔法陣。
あ、しぬ。なんで、私、こんなことしてんの??
もう、無理なんですけど。
五ヶ月前、オーディションの日。
初めてのオーディションだったけど、なんとか合格して、合格発表が終わった後、メンバーの暫定フォーメーションが発表された。
二列目中央左。それが私のポジションだった。
センターになれるとは思ってなかったし、フロントじゃないけど、でもセンターの後ろだからテレビにはよく映る。良いポジション。
自分のこれからに、気分は上々だった。
「フロントの五人の上鳴未寿さん、佐々木有望さん、古泉結衣さん、雪鍋莉菜さん、平林由梨子さん、、、それから、二列目中央の木屋朱音さんと石井優希さんはこの後、話があるから残ってください。
他の方は本日はもう帰っていただいて大丈夫です。明日以降、書類を送付します。」
え、なんだろ。合格者インタビューとかかな?人数多いしフロントメン付近だけとか?
大所帯グループとはいえ、こんな最初から格差始まるんだ。
他の子達も固唾を飲んで私たちを呼んだプロデューサーさんを見つめる。
「えーいきなりですが、ここに集まってもらった皆さんには、
今日から神になってもらいます。
そして、他グループの先輩方と協力しながら敵と戦っていただきます。」
『ん?』
思わず口を出ていた。何を言ってるか分からないって本当にあるんだなあ。
神って笑
たしかに大先輩のグループとかはフロントメンとか人気メンを神って呼んでたけど。
「えー何を言ってるか分からないとは思いますが…おっと、、、ちょうど今、先輩グループが交戦中のようです。説明ついでにいきましょう。」
上々だったはずの私のアイドル人生は、始まりからもう狂っていたのかもしれない。
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