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謎の人物に襲われました。

最近タイトルのつけ方に困っています。

今回とか完全にネタバレですしね…。

 気持ちよく眠っていた俺の体が揺らされる。


 目を開けると、少し髪の乱れたミーアが。


「朝です、起きてください」


「ああ……うん」


 まだ寝ぼけている目をこすりながら体を起こす。


「といっても、私もさっき起きたばかりなんですけどね」


 そう言って笑うミーア。


 ……なんか、昨日の夜のこと思い出したんですけど……。


 それと同時に、あの時のミーアの言葉を思い出す。あれ、なんだったんだろう? ただ単に寝言なのかな。


 と、そんなことを考えていると外から話し声が。


「――――」


「いや、ですから――」


 ライトと誰かが話している声が聞こえる。


 なにか揉めているみたいだ。いや、知ったところで何もできないけど。


「とにかく、進は何も――」


 え、俺の話……? 俺なんかしたっけ?


 あ、もしかして火竜の話とか。俺が倒したのを聞きつけてなんかすごい人が会いに来たとか!?


 はい、妄想はここまでにして。なんで俺なんだ?


 ……出て行ってみるか。


「ミーア、俺ちょっと行ってくる」


「あ、はい、わかりました」


 一応ミーアに言ってから。


 若干の不安を抱えながらテントから出る。


「あ、進じゃないか」


 ライトが俺に気づいて顔を向ける。


「ああ、おはよう」

 

 あいさつをしながら、すーっと隣の人に目が行く。ライトと話していた人物だ。


 見た目で判断するなら……ゲームとかアニメとかでいう商人みたいだな。腰にライトよりも少し小さい剣が差してあるけど。


「どうも」


「あ、はいどうも」


 頭を下げられたので、自分も頭を下げ返す。


 と、急に背中に強烈な悪寒が走る。


 直感で、今横に飛ばないとまずい気がする。いや、完全に直感なのだが。


 勢いよく飛び始めた直後。


 首筋を、銀の光がかすめる。


「っ!?」


「ほう、勘がよろしいことで」


「お前何を!」


 おそらく、小剣だった。


「ではもう一回、ほいっ」


 また小剣を放ってくる商人(仮)。


「ぐっ」


 どうにか避けるも、また投げる体制に入っている商人。


 どうする? どうやって対抗する!?


 剣……は今持ってないから……。


 そうだ魔法、魔法で!


「ほいっ」


 飛んでくる剣に狙いを定めて、風を巻き上げる。


 見当違いの方向に飛んでいく剣を見て一安心するも。


「はいっ」


 次は腰の剣で切りかかってくる。


「あぶなっ……!?」


 横振りの剣を、頭の位置を下げてなんとか回避する。が、次は縦に振り下ろしてくる。


「だあああ!」


 回避は間に合わないと悟り、ならと腕に一瞬で硬化魔法をかけ受け止める。


 ガキン! と剣と剣がぶつかり合ったような金属音が鳴る。


「ほう、この一瞬で対応を」


「いやいや、急にどうしたんですか!?」


 質問には答えずに、距離を話す商人。


「おいお前!」


 ライトが口を挟もうとするも、無視してまた切りかかってくる。


 くそ、このままじゃラチがあかない! 無理やりにでも戦いを終わらせて話を聞かないと!


 急いで手に強化魔法と効果魔法を重ねがけして迎え撃つ。


「おらあああああ!!」


 腕を思いっきり剣にぶつけて、剣をたたき折る。


「なんと……!」


 なに喜んでんだこの人……? 言っちゃ悪いけど気持ち悪い……。


「まだあるんですよ!」


「はあ!?」


 そう気楽に考えられる時間もつかの間、また同じくらいの大きさの剣を振りかぶってくる。


 意味わからん、ほんと意味わかんない。


「くっそ!」


 まだ魔法は持続していた為、そのまま受け止めにかかる。


「安直ですねえ!」


「なっ!?」


 左手にも剣を持ち、二刀で切りかかってくる。


 右は手でどうにかなる、でも左が……!


 左の狙いは姿勢的におそらく腹、だったら!


 腹に硬化魔法をかけ、直接受け止める。


 甲高い金属音とともに、一本の剣先が宙を舞う。


 右はやれたが、左はやれなかった。おそらく重ねがけをしていないからだろう。


「やりますね!」


「なにがだよ……っ!!」


 風をとがらせてかまいたちにして飛ばす。が、たやすく打ち消される。


「はああああ!!」


「ぐっ!」


 重ねがけの効果が切れて手薄になったところを確実に攻めてくる商人。そのせいで、硬化魔法を一度しかかけられなかった。


「くそっ!」


「まだまだですよ!」


 連続で切りかかってくるので反撃の余裕もなく、どうにかいなすしかない。


 くっそ、このままじゃジリ貧だぞ……!


「ふひひ……防戦一方ですねえ!」


「くっ!」


 どうにか引きはがすことができれば……!


「はあっ!!」


 と、商人が切られかかりいったん離れる。


 見ると、ライトが剣を持ってきたらしく長剣を構えていた。


 サンキューライト、このチャンスを活かす!


 強化魔法、硬化魔法、加速魔法の三種を重ねがけする。


「――っ!?」


 一気に加速し商人との距離を詰める。さらに風を当てて姿勢を崩し。


「だあああああああああああ!!!」


「がはっ!!」


 剣を叩き折りながらもその勢いを殺さず商人を吹き飛ばし。


 なんとか商人を倒すことに成功した。

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