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罪
ごめん
たった3文字。
暖かい日差しを浴びて、私の3年間は桃色の花びらと一緒に散っていった。
もう一度やり直せたら。
人混みの中に消えて行く背中を見つめてそう思う。
このまま追いかけなければもう見つけられない気がした。
秦の事が好きだよ。
答えなんか求めてなかった。
私が求めていたのは答えじゃなくて見返りだったのかもしれない。
これで良かったなんて思える片想いなんてないんだと知ってしまった。
また1つ大人になってしまったと錯覚する。
大人になった訳じゃない。
ただ片想いは私が思っていた以上に罪深かったのだ。




