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(旧)マル才  作者: 青年とおっさんの間
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顔を出すの? 出さないの? いえ両方です 3

「ぜんっぜん連絡来ない! どーいうことだよー!!」



モヤモヤした気持を晴らすように、携帯を握ったままベッドにダイブし両足をバタつかせる。


世界のアイドルkira☆kiraの月島アキラから連絡先を貰って返さない奴がこの世に存在するなんて信じられない!


ゲーム大会のゲストなんて気の乗らない仕事だと思ってたけど、行ってみれば凄い私好みの激しいゲームだったし、命を懸けて誰かを守れる強さを持った男らしいヤツを見つけてしまった。


最近はそいつのことで頭が一杯だった。


何だろうこの気持ち… 初めての気持ちだ…


とにかく今はアイツと話して、アイツのことをもっと知りたい!


それなのに、アイツから連絡が来る気配がない!初めて私から男に連絡先を教えたのに、自信失くすよな~…


思わずベッドをゴロゴロと行ったり来たり転がって、最後はベッドの端に頭をぶつける。



「いてッ!」

「アキラちゃん、少しは落ち着いたら?」



私の部屋の椅子に座っていたキアラが、呆れた顔で私に話掛けてくる。



「だってだってー」

「でも、まさかアキラちゃんに気になる男の人が出来るなんて、今でも信じられないなー」


「べッ、別にそういうんじゃないからな!好きとか嫌いとかじゃないし…」


「え!? アキラちゃん、あの人のこと好きになっちゃったの!?」


「ちが…!? 違うってばーッ!」



その後、私の気持ちをキアラに説明して、好きとか嫌いとかそういうんじゃないってわかってもらえたみたいだ。


途中でキアラがボソッと「それって好きって言うんじゃ…」とか、何とか言っていたけど、絶対違うから気にしないもん!



「でも意外だなー、アキラちゃんが勇志さん?って人が気になるなんて」

「どうして?」


「だってあの人、何処となくユウさんに似てる気がするから… 」

「あんなダメダメな奴と一緒にするなよな!」


「アキラちゃん酷い!! いくらアキラちゃんでもユウさんの悪口は許さないんだからねッ!!」

「ほんとキアラはアイツのことになるとムキになるよな〜」


「だって好き… なんだもん… 」



あんな奴のどこがいいんだか、私にはさっぱり分からないな。


バカでスケベで、良いとこなんて歌とギターがちょっと上手いくらいじゃんか。


私も誰かを好きになったら、キアラみたいに携帯握りしめて、その人からの連絡1つで喜んだり、悲しんだりするのかな。


あれ? もしかして、今の私がそれなんじゃないの!?


嘘!? 違う違う! そんなんじゃない、そんなんじゃない!!


落ち着けー、落ち着けー私…



「アキラちゃん、大丈夫?」



ベッドで仰向けになっている私を、キアラが心配そうに覗き込んでくる。


キアラは可愛いな。女の私でも時々キュンとすることがあるもん。



「ムフフフ、キアラーッ!!」

「キャーッ! どうしたの!? アキラちゃん!? くッ、苦しいよー」



そのままキアラを抱きしめてベッドにもつれ込み、キアラの白くて柔らかい肌を揉みしだいて堪能する。



「キアラはいつもいい匂いがするなー」

「アキラちゃん、あ…. や、やめー、くすぐったいよー」



こんな可愛い子が一途にあのダメ男を好きだなんて、アイツにキアラは勿体無いし、釣り合わない。


決めた! 今度アイツに会ったらキアラに纏わり付くのを辞めるように強く言ってやろう!



「それでアキラちゃんは勇志さんのことどうするの? 連絡が来ないことには、アキラちゃんがいくら話したくても、会いたくても何もできないよね?」



私と向かい合うように向きを変えたキアラが、その澄んだ瞳でアタシに尋ねてくる。



「そうなんだよなー… いやちょっと待って、確か… 」

「アキラちゃん?」


「いいこと思い付いた! 私、早速マリーちゃんに相談してくる!!」



そうキアラに言い残して、私は一目散に部屋を飛び出した。

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