さよなら
「ねぇ、」
「責任とってよ。こんなにあんたを好きにさせた責任。」
「ごめん。」
「はぁ、いいよ。知ってた。私は最初から一番じゃなかったんでしょ?」
「うん、ごめん。」
「もういい、謝らないで。余計に悲しくなるから。」
いいの。私を好きって、嘘でも言ってくれて、嬉しかったから。
「嘘ではなかったんだ。傷つけるつもりもなかった。」
「けど、やっぱり、一番にはできなかったんだ。」
ああ、もう末期だ。そんな言葉さえ、心地よく聞こえる。
「本当にごめん。」
「大丈夫だから。謝られると、泣きそうになる。お別れは、笑顔でしたいの。」
「でも、」
「大丈夫、大丈夫だから、私は。それじゃ、ばいばい。一番の人と、仲良くね。」
そう、大丈夫なの。
「…なんで、私じゃ…ないの…。」
だめ。笑顔でって、決めたんだから。
せめて、彼が見えなくなるまでは。
よくわからない。
なんとなく書きたくなったので、書いたはなし。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。