面倒事と言うのは、逃げると追いかけてくるものだ。
少しずつ、長く書けてる気がするよ。
内容はともかく。
春。
桜が舞い、何時もの道を華やかに変える。
似合わないことはやめよう。
高校生になった。
入学式が終わり、一年B組の教室で、のんびりしている。
「ユッキーユッキー。アイサーは、なんでダレてんの?」
「ん~のんびりしたいんじゃない?おじいちゃんみたいな趣味してるし」
「盆栽とかやってんの?茶道部はいるのかな?」
「さぁ?」
前の席で、ユキと話している女子は、笹原 好だ。
人当たりがよく、よく笑う女子で、男子に人気だ。
かく言う俺の友人だ。
アイサーと呼ばれたので、コノミーと呼んでいる。
「エコノミーみたいじゃん!」と言って、意外と気に入っているようだ。
人気な理由を簡単に言うと、姉さん等が雲の上の人、コノミーが綺麗なバラって感じかな?
手が届くか届かないかで、人気にも差がある。
まあ、姉さんや妹様二人、あとユキは、女子にも人気だ。
ちなみに、俺は女子から逃げて、男子から逃げられる。
「アイサー!部活動するの~?」
「んぁ?多分、帰宅部だ」
「えぇ~どっか入ったら?中学の時だって、いろいろやってたじゃん」
そう、中学の時は、いろいろな部活の助っ人をしていた。
頼まれると断れないタイプなので、誘われたらやるを繰り返していた。
特に、料理クラブと言った文化部が多かった。
まあ、料理とか家事全般の腕前だけならプロらしい。
王族が言っていたので、間違いないだろう。
「コノミーは、なんか部活やんのか?」
「フッ、良くぞ聞いてくれた!私は―――」
「へ~弓道部か」
「……先読みしないでよ」
いや、そんなこと言われても……入学式前に、弓道部に入るって言ってたじゃん。
「ユキは、どっか入るのか?」
「ん~特に無いかな?」
「さよか」
コノミーがギャーギャーうるさいので、飲み物でも買いに行こうと、教室を出た。
『……あ』
この前、不良に絡まれていた三人娘が、教室の前を偶然通りかかった様だ。
何も考えずに、教室内の窓に走る。
「ま、待ちなさいよ!」
静止の声がかかるが、無視する。
周りの女性陣に鍛えられた、俺の危機察知能力が、どんなことをしてでも逃げ出せと言っている。
と言う訳で、窓から飛び降りた。
そして、この教室は、三階だ。
・・・・・
・・・
・
人間、追い詰められると何でも出来る、わけないから。
下が偶然花壇で、軟らかい土だった御蔭でほぼ無傷。
何故ほぼかと言うと、逃げようとした時にユキの土系の魔法で、足元を固定されたことでこけて顔面を地面に強打した。
さらに、普通しないことをしたからか、結局捕まってしまった。
しかも、ユキやコノミー、姉さん、双子様等もいる。
実は、先ほどから飛び降りた事を怒られたいたりする。
「いきなり飛び降りた時、ホントにビックリしたんだから!」
「アイサーは何時から自殺志願者になったの!」
「大体が、いきなり飛び降りるなんて、アホなのか!」
『むしろ馬鹿!』
「ま、まあまあ。本人も反省してるだろうし、大した怪我もなかったんですから」
この止めている御方は、保険医の荒深 柚乃先生だ。
まんま、美人な保険医だ。
黒髪ロングの巨乳美人。
小学生時代の時に、怪我の治療法などを個人的に教わった。
骨折が、日常だったから……
「あ、あの!」
『ん?……誰?』
こいつ等、仲良いな。
俺も、そんな友達が欲しいな。
「えっと、生徒会の人達ですよね?」
「私達、その人に用があって……」
「ふ~ん。また助けたんだ」
その言い方だと、毎回人助けしてるみたいじゃん。
俺は、人助けなんてしていない。
「で?用ってなんだ?」
「あの時、助けてくれてありがとう」
「助けたつもりは無い」
「え?だってあの時!」
しつこいな。
三人娘を観察する。
今喋っているのは、ツンツンしてそうな茶髪女子。
たぶん地毛だろう茶髪を三つ編みにしている。
その後ろで、我等が生徒会メンバーを尊敬の眼差しで見ている、天然っぽい黒髪ロングヘアの女子。
そして、何故か隠れるようにこちらを見ている黒髪女子。
前髪が長く、目元が隠れている。
意外と、個性的だな。
「聞いてる?」
「すまん、聞いてなかった」
「……」
睨むなツン女。
しかし、どうしたもんかな。
逃げたら家でフルボッコだし、話が終わったらリンチだし、話を続けてもツン女がキレそうだし……あれ?どの道ボロボロになるじゃん。
どうしようもねぇな。
こういう時はゆー(柚乃)先生を頼るしかないな。
アイコンタクト。
【ヘルプ】
【無理】
頼りにならなかった。
これはもう、ちゃっちゃと終わらせるに限るな。
「用はそれだけか?」
「……そう、だけど」
「そうか。では、目を瞑る事をオススメする」
そう言った瞬間、意識がブラックアウトした。
・・・・・
・・・
・
意識を取り戻し、家に帰ったら、母に吹き飛ばされた。
久しぶりに、腕の骨が折れた。
と言う訳で、家事を拒否した。
我が家の実力は、母=父(本気)>>>越えられない壁>>>姉>双子>父>俺だ。
しかし、我が家の家事は、俺>>>>>越えられない壁>>>>>父>母=姉=双子だ。
つまり、俺が家事を拒否したら、何も出来ない。
父が料理を出来るぐらいだ。
魔法を使えば一瞬で治るが、偶には休みたいので、包帯を自分で巻いて自室でのんびりする事に。
さて、暇だな。
何時もなら、この時間(午後五時)は夕食の準備をしてるんだが。
折角だし、裁縫の練習でもしてようか。
ぬいぐるみとか作ってみたい。
……今俺が考えてる事は、普通なのだろうか。
コノミー曰く、マンガを読んだり、ゲームをしたりするのが、普通の男子らしい。
俺、普通じゃなくね?
いや、まだ大丈夫なはず。
今からゲームをすれば……ゲーム持ってねぇや。
マンガは……無いな。
辞書とか専門書は、大量にあるんだが。
ちなみに、俺の部屋はシングルベット、衣類用タンス、本棚、勉強机、パソコンが置いてある。
他に必要な物が思いつかない。
そう言えば、パソコンでゲームができると聞いたことがある。
やってみるか。
「……基本無料?登録無料?なんだこれ?」
有名な検索サイトで、パソコンゲームを検索した所、登録無料やら基本料金無料などのオンラインゲームなるものが、出てきた。
登録無料って、ゲームしたら金を取られるのか?
基本料金無料って、基本料金以外はどうなるんだ?
わけわからん。
ゲームは、俺には向いていないようだ。
株をやって千を一万にし、パソコンを閉じた。
「……暇だ」
十分も時間を潰せていなかった。
普段と違う事をしているだけなのに、こんなに時間が遅く感じるとは。
「愛紗」
「ん?どうした父?」
ノックをして入ってきたのは、父の迅覇だ。
異世界に行った影響で、銀髪になってしまったらしい。
しかも超絶イケメン。
なのだが、母一筋で、自身に変な魔法をかけてモテない様にしているそうだ。
「出来れば家事をして欲しいんだが……」
「一時間経ってないんだが」
「それが、その……四人に悪気は無いんだ。ただ、失敗しただけで……」
俺は父の言葉で悟った。
俺に休みは無いんだと。
予想だが、洗濯機と掃除機と冷蔵庫が使用不能になっているだろう。
最悪、キッチンも。
「何が壊れた?」
「……洗濯機と掃除機と冷蔵庫。あと、キッチンは消し飛んだ」
「明日、買いに行くわ」
「止められなくて、すまん」
むしろ、止められる奴がいるなら見てみた。
明日、学校休みでよかった。
でも、入学式の次の日が休みって言うのも、不思議だよな。
貯金下ろさないとな。
「はぁ、普通の生活が欲しい」
「……すまん無理だ」
言われると、余計欲しくなる。
そう言えば、トイレットペーパー残ってたっけ?
最近流行のMMORPG系とかの小説書いてみようかな~
俺には無理か。
戦闘描写苦手だし。
そのうちやるかも。
今回、新キャラ出たね。
名前出てないのもいるけど。
そのうち出す!そのうち!
次回は、買い物?絶対違うけど。
暇なら見てね~