始まりの呟き
なんとなく書いたら、出来た。
何故こうなった?
俺は、普通だ。
普通なんだ。
母親が魔王だろうと、姉が超能力者だろうと、双子の妹が魔法少女と陰陽術士だろうと、幼なじみが姫だろうと、俺は普通だ。
父?勇者だ。
「大丈夫?」
「……ダメっぽい?」
家の居間のソファーで、だらけていたら、我が姉の心配の声が掛かる。
姉の佐伯桜は、金髪ショートの完璧美人。
勉強は勿論、運動も出来る。
そして、超能力者だ。
火とか、水とか、電気とか、いろいろ出せる。
何を目指してるんだろうか?
その内、暗黒物質作りそう。
料理でなら、作ってたけど。
「何か、失礼なことを考えたでしょ?」
超能力ウザイわ。
どうやって、誤魔化すかな。
『二人で、何してるの?』
ハモりボイスで来たのは、双子の妹様達だ。
名前は、優菜と優華で、優菜が左寄り青毛ポニーテール、優華が右寄り赤毛ポニーテールだ。
ちなみに、優華は陰陽術士で、優菜は魔法少女だ。
御札を生き物に変えたり、空を飛んだりしてるのを見た。
まあ、我が家ではマシな方だろう。
「大人の遊びよ!」
『不潔です!』
「……三人とも、楽しそうだね」
凄い笑顔で、会話している女性陣。
それを苦笑しながら、眺める。
「みんな楽しそうだなぁ~」
「交ざればいいじゃん」
この寂しがりは、母の星音だ。
本名をラフィナートと言う、魔王だ。
金髪ロングヘアーの美人でもある。
父もといこの世界から召喚された勇者と恋をして、異世界であるこの世界に、一緒に来たらしい。
父、主人公過ぎる。
「お邪魔しま~す!」
返事を待たずに、我が家に侵入したのは、幼なじみの宮代雪乃。
コイツの両親が、母のいた世界の王族なので、コイツを姫と認識している。
敵対関係国同士の王と王女で、父と母と一緒に付いて来たらしい。
俺の周りは、濃過ぎる。
「何時ものメンバー揃ったし、何かする?」
『賛成』
「人生ゲームしよ~」
「私もそれで!」
「……勝手にしてくれ」
ちなみに、俺の名前は愛紗。
愛紗とも読む。
両親の悪ふざけで、女の名前だが、正真正銘男だ。
俺は、普通だ……多分。
こんな周りに囲まれて、自信を持てるわけ無いだろ?
自分にも、何かしらの力がありそうで、心配だ。
キャッキャッと、楽しそうな女性陣を見ながら、一言。
「普通の友人が欲しい」
そんな、八歳児の呟きだった。
面白そう?
続きみたい?
続き考えるのも、大変なんだよ。
まあ、書くけど。