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ログインボーナス3日目 ニシローランドゴリラ

『今日は出勤しなくて大丈夫ですが、出かける準備はしておいてください』

 とシトラスさんからメッセージを受け取る午前五時。

『一応上司に連絡を入れておいた方がいいですか?』

『いいえ。されなくて大丈夫です。こちらでしておきましたので』

『有休ですか』

『有休ではありませんが、こちらの都合なので欠勤扱いにはなりません』

 おいおい、凄いな神よ。


 午前六時、シトラスさん我が部屋に到着。

「今日はログインボーナスの都合上お出掛けになります。ここを出る目安は八時くらいでお願いします」

 シトラスさんにそう言われた私は自分の身体を見る。

 もう出かける準備は整っていた。

「シトラスさん朝ご飯食べました?」

「いえ、まだですが栄養バーなどは常備しておりますので」

「これから朝ご飯作るのでシトラスさんが良かったら一緒に食べませんか? 一人分よりふたり分作る方が楽ですし」

「え、はぁ、まあ、それならご馳走になります」


 午前九時ニ十分、シトラスさんが運転する車が止まったのは上野藝大近くの駐車場。

 シトラスさんに手を引かれ藝大前、珈琲店を通り過ぎ曲がって噴水がある広場を進む。

 シトラスさんは当たり前のように私の手を握っているので、私の脳までもそれが当たり前のなのだと浸食されていく。

 まあ銀髪美女と手を繋いで、手から彼女の体温が伝わってくるのは役得なのでまあ良しとしよう。

「動物園なんて学生ぶりです」とこぼすと「そうなのですか」とシトラスさん。

「水族館とかはいったりするんですけれどね」

「立地ですか」

「そうですね」


 鳥ゾーンに茶屋を通り過ぎ、トラゾーンを越えるとシトラスさんは歩みを止めた。

「今日のログインボーナスは、ニシローランドゴリラです」

 なるほど、得られないログインボーナスは体験や経験になるのか。

「シトラスさん、ひと通り園内を見て回りませんか」

「そうですね、今日の仕事はこれだけなのでそうしましょう」

 すんごいホワイトな会社だな。


 動物園の後に名物と言われていたお肉を食べに行った。

 微妙に感じてしまったのは絶対初日の焼き肉のせいだろう。

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