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ニーナの異変


孝「楓〜 楓〜」


朝ごはんが終わったあと、2階から焦ったような孝の声が聞こえた。


楓「どした~」


孝「ニーナなんか変なんだけど」


楓「なんかって言われても、どんな感じなの?」


孝「トイレでしゃがむんだけど出てなくて、ウロウロしてまたすぐにトイレに行くんだけど出てないんだよ」


楓「最後にトイレしたのっていつ?」


孝「昨日の夜トイレの始末した」


楓「そっか、ご飯は普通に食べてたね。病院の予約取っておくから支度して」


孝「病院案件なの?」


楓「そうだね、おしっこ出ないでいると尿毒症になったりするからなる早で診察受けた方がいい」


孝「:( ; 'ㅂ';):ヒェ…」


キャリーに入るのを嫌がって抵抗するニーナをなんとか入ってもらって病院へ。


獣医師「こんにちは、今日はどうされました?」


孝「今朝から何度もトイレに行ってしゃがむんだけどおしっこが出てなくて」


獣医師「わかりました。では尿検査しますね」


キャリーごと預かられて一旦診察室を出て待ち合いで待つことしばし。動物看護師のお姉さんがニーナのキャリーを運んで来てくれた。


看護師「お待たせしました。ニーナちゃんお利口さんでしたよ。検査結果が出るまでもうしばらくお待ちくださいね」


孝「ニーナ大丈夫かな」


楓「よくある病気だと膀胱炎か尿管結石かな」


孝「人間と同じような病気になるんだな」


楓「動物は口がきけないから飼い主が注意深く様子を見てあげないとだからね」


孝「前にも言われたな」


楓「うん、うんちやおしっこ。必要以上にグルーミングしてないか、体を触った時に痛がらないか、変に瘤が出来てたり、ハゲたりしてないかとか色々気をつけてあげないとね」


キャリーを覗くと防寒の為の毛布に包まって耳の先だけしか見えない。


孝「重い病気じゃないといいな」


しばらくして検査の結果が出たと診察室に呼ばれた


獣医師「膀胱炎ですね。ただ細菌感染ではなく結石による膀胱炎ですね。尿がアルカリに傾いてるのでストルバイト尿結晶症ですね」


孝「すと・・?」


獣医師「尿結晶にはアルカリ性に傾くと出来るストルバイト尿結晶と酸性に傾くと出来るシュウ酸カルシウム結石症がありまして、ストルバイト尿結晶症は薬や療法食で結晶は溶けますが、シュウ酸カルシウム結石症は薬や療法食で溶けないので治療が大変になってしまうんですよ 」


孝「はぁ・・・」


情報量が多くて孝はただ頷いている。


楓「じゃあ、尿ケア用の療法食にフードの切り替えですね」


獣医師「そうですね、それとph値を中性に戻すサプリメントをお出ししますので、朝晩1錠づつ飲ませてあげて下さい」


楓「わかりました」


獣医師「とりあえず1ヶ月後にもう一度尿検査しましょう」


楓「わかりました、あと2月に避妊手術の予定でいたんですがずらした方がいいですか?」


獣医師「そうですね、大丈夫だと思いますが1ヶ月後様子を見てからにしましょうか」


楓は獣医師と次の診察について打ち合わせをし診察室を出た。


孝「ダメだ、情報過多でわからない事がわからない」


楓「まぁ、最初はそんなもんだよ。猫と暮らしてるうちにだんだん覚えるよ」


孝「( -᷄ω-᷅ ) そんなもんかね?」


楓「そんなもん。あ、療法食買わないと」


孝「その療法食ってのは?」


楓「病気の症状に合わせて調整されたフードだよ。尿ケア用、腎臓用、肝臓用、消化機能ケア用とか色々あるのよ。メーカーによっても味が違うし最初は少量のお試しパックを色々用意して猫が食べるのにするのがいいのよ」


孝「そうなの?」


楓「猫は味に敏感だから気に入らないと食べないし、ニーナはカリカリあんまり好きじゃないから好みの見つけるの大変かも」


孝「ニーナってカリカリ好きじゃないの!?」


楓「食いつきがカリカリと缶詰じゃ全然違うじゃん」


見てればわかるじゃんと楓に言われて、ご飯係の自分はそんな事気が付いてなかった事に孝は凹んだ。





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