動物と暮らすという事
孝「ただいま〜」
リビングに入った途端部屋の蔓延するうんこの臭いに孝はリバースしそうになった。
孝「ナニこれ」
楓「おかえり〜」
楓も帰ったばかりなのかスーツ姿だ。
孝「なんでこんな臭ってるの?」
鼻をツマミながら孝が言うと
楓「猫のうんちは臭うんだよ。ほら丁度いいから見てごらん」
孝「え"!? うんこ見るの!?」
楓「当たり前じゃん、なに言ってんの? うちに来て初のうんちだよ。ほら見て昨日駆虫剤したからうんちに虫が混じってる」
新聞紙に包んで片付けたばかりの猫のうんちをわざわざ開いて見せてくる。
孝「汚いから早く片付けなよ」
楓「( ー̀дー́ )チッ なに言ってんのかな!? 動物を飼ううえでうんちチェックは絶対にしなきゃいけない事なんだけど!?」
孝「え" なんでさ、不衛生じゃん」
楓「(。´-д-)ハァー あのねぇ、人間と違って動物は口が聞けないの。だから観察して普段と違うところはないか、抱き上げた時に重さは変わりないか、便は正常か、虫が混ざってないか、血が混ざってないか、下痢はしてないか、硬すぎないか、量はどのくらいかとか色々人間がチェックしてあげなきゃいけないの! うんちは健康のバロメーターなんだからね!」
孝「・・・はい」
楓はうんちを新聞紙に包み直すと消臭剤入のビニール袋に入れて蓋付きゴミ箱に捨てた。これは猫の汚物専用のゴミ箱だ。
そして洗面所でしっかり手洗いしてから着替えに2階に上がっていった。
孝「初心者飼い主だけど頑張るからな、ちびすけ」
ゲージの中でこっちを見ている猫に孝はそう話しかけた。
その後諸々猫の世話をして自分達も夕飯を食べ終わってお茶飲んでると
楓「考えたんだけど、2階に猫部屋作った方がいいと思うのよね」
孝「2階って寝室と俺のコレクションルームしかないんだけど」
楓「昼間わたし達留守じゃない? 猫に日向ぼっこさせないと良くないと思うんだけど、防犯上1階の雨戸は開けてけないでしょ? そしたら2階しかないと思うのよね」
孝「日向ぼっこ必要?」
楓「あのね猫はぬいぐるみじゃないの。日の光浴びないとビタミンDとか形成されないくなったら骨脆くなったりするし。そもそもずっとゲージ生活なんてさせないわよ」
孝「俺のコレクションはどうすれば・・・」
楓「今の寝室にコレクション移して、寝室を下の和室にすればいいんじゃない?」
孝「あぁ、それなら。2階の寝室も和室だから布団下ろして来ればいいだけか」
楓「今度の週末に移動しようね、ほぼほぼあなたの荷物だから頑張ってw」
孝「え、手伝ってはくれないの〜」