猫が家に来た
12月8日日曜日。昨晩孝が拾った猫を連れて動物病院へとやって来た佐藤夫妻。
楓「予約した佐藤です」
受付「はい。佐藤様ですね、今日はどうなさいました?」
楓「昨日猫を拾ったので、健康診断と駆虫剤を処方して欲しいです」
受付「かしこまりました。猫ちゃんのお名前は?」
楓「まだ決まってないです」
受付「はい、ではしばらくお待ちください」
楓の後ろにキャリーバッグを持ってただ待ってる孝。
楓「あっちの待合で待ってよう」
促されて待合のソファに落ちつく。
孝「・・・なんか手馴れてる?」
楓「実家で猫飼ってるからここもよく来てた」
孝「そうなんだ」
しばし待つと
看護助手「佐藤さんお待たせしました」
と診察室に招き入れてくれた。診察室の小部屋に大人二人は些か狭い。
獣医師「お待たせしました〜 猫ちゃん拾ったって事ですと、血液検査と便と尿は」
楓「拾ったのが昨日の夜でまだどちらもしてないです」
獣医師「ご飯は?」
楓「ご飯もまだですね」
獣医師「わかりました。では見せて貰ってもいいですか?」
孝「あ、はい」
キャリーバッグを診察台に乗せ、先生が猫を出すとキャリーバッグを退けた
獣医師「おとなしい猫ちゃんですね、黒、錆が後ろの方にあるからさび猫ちゃんだね」
猫は尻尾を股の間に挟んで縮まっている。と思ったら診察台の上にお漏らしをしてしまった。
獣医師「あら~ 我慢してたのね。ちょっと洗ってもいいですか?」
楓「はい、お願いします」
獣医師「じゃあ待合室で少々お待ちください」
診察室を出てしばらく待つ。
獣医師「お待たせしました」
洗われてさっぱりした猫が先生に小脇に抱えられてた。
獣医師「え〜 この子は女の子ですね。乳歯では無いので6ヶ月くらいですね」
楓「小さいから3ヶ月ぐらいだと思った」
獣医師「酷くはないですが猫風邪引いてますね。1週間朝晩お薬飲ませるんだけど身体が小さいので半錠です。それと耳にカビがついちゃってるので殺菌作用のあるこのシャンプーで耳だけ洗って下さい。それからこの軟膏つけて塗ってあげて下さい。これも朝晩お願いします。あと一応目薬も出しておきます。目やに出てきたら1日3回目安でお願いします。それとブロードラインしておきますね。これでお腹の虫も蚤も駆除出来ますから大丈夫です」
孝「は、はい」
獣医師「1ヶ月後に猫エイズの検査しますのでまた来て下さいね」
孝「今日じゃダメなんですか?」
獣医師「潜伏期間が1ヶ月ぐらいあるんで昨日かかってたら今やっても無駄になってしまうんです」
孝「わかりました。では1ヶ月後に検査お願いします」
獣医師「それと状態が落ちついたら避妊手術をおすすめします。6ヶ月過ぎたらそろそろヒートが来てもおかしくないので」
孝「はい (情報多すぎだろ)」
獣医師「はいではお大事に」
その後会計してまたしてもガードを切る羽目になった孝だった。