過病院時代
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通りの両サイドに似たような総合病院がある。
A総合病院とB総合病院とでもしておこうか。
両者は常に患者を取り合っていた。その内情は割とヘンチョコリンだ。
A総合病院では安売りセットを始めた。
「いらっしゃいませー。本日はどうなさいましたか?」
「風邪引いたみたいで」
「なるほど分かりました。今なら盲腸切除手術が何と5割引のセットも有りますよ」
「要らんわそんなもん!」
「えー?要らないんですかぁ?盲腸も要らない臓器ですよ。ではCTスキャナーをセットでいかがでしょう?今ならなんと……」
「いや、要らねぇ!」
これに危機感を覚えたB総合病院では看護師のスカート丈を短くする『アンナミラーズ作戦』が始まった。
「あの院長、私なんかも短くするんですか?」
そう聞いて来たのは看護師長の川嶌ヤツガレさん(56)だ。
「当たり前だ!何処に需要が有るのか分からないじゃないか!胸を張りたまえ。これで大繁盛間違いなしだから」
川嶌ヤツガレさんのひざ上15センチのスカートにはニーハイソックス。むちっとした脚に出来た絶対領域の肉がたゆんたゆんしている。
両者の総合病院では更なる患者獲得キャンペーンを模索し動いている。