デッドエンド 異世界
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大型トラックにはねられた僕は神様の前に居た。
「君を他の世界に転生させよう。君の行く世界は塩素が少ない世界だから気を付けてね」
神様は変な事を言っていた。
塩素が少ないなら毒に汚染されなくて有難いではないかと思いながら海辺を歩いていた。
しかし人間とか言う生き物は何もしてなくても腹は減るものだ。
目の前の海では魚がすぐにでもとれそうな感じで泳いでいる。コイツら、割と人に慣れてないのに違いない。捕まえて焼いて食べよう。薪を集めて生活魔法の着火を唱えればあっという間に火が起こせる。
やったぜ。後は海に入って上着で魚を集めて焼くだけだ。
海の水は何故かしょっぱくなかった。そして何故かぬめり気が有った。
魚は簡単に捕まり、起こした火で焼いていたのだが何故か身体がヒリヒリと痛い。潮と直火にやられたのかとも思ったが、そうではないようだ。皮膚はただれてぼろぼろになり、何もしていなくても身体中から血を吹き出した。
海の水には普通なら食塩。塩化ナトリウム(NaCl)が入っている。しかしその塩素が少ないのだ。海に集まったナトリウムは何と反応するのか。答えは水酸化物だ。
海に有るのは水酸化ナトリウム(NaOH)。そりゃ身体も溶けて行くよな。
考えるのが終わった頃、僕は骨になって神様の前に引きずりだされていた。
「気を付けてねって言ったのに」
だって。
デッドエンドです
楽しんでいただけましたでしょうか