貴族学校へ入学する(リラと人形が)
ごきげんよう、レイラよ。
今年から貴族学校にリラとレイラドールが通うために、今日は学生寮へのお引越しよ。
リラともだいぶ打ち解け、一緒に添い寝してくれたりお風呂入ったりしてくれるようになったわ。
リラもまんざらでもなさそうなのでヨシ。
私は去年から、自分の血を使ったある研究を開始しており、定期的に家に帰ることになる。
貴族学校に”貴族として入る”となかなか外出許可はもらえないので、私はメイドとして学校でレイラドールのメンテナンスをすることになる。
リラには普通に学校生活を送ってもらう予定。
ただ、リラには認識阻害のネックレスをつけてもらっている。
私と同じで大変に美少女なリラが何の防御もせずにうろうろしていると、悪い虫がつくのは火を見るよりも明らかなので対策だ。
ドール家に連なる"令嬢"というだけではちょっと防御力が弱いのだ。
ちなみに令嬢と言いながら、リラには家が持っている爵位を与えているので、リラ・ドルフィ女子爵となる。
実は伯爵令息や令嬢より事実上爵位が上である。子爵家当主と言うことになるので。
ただ面倒くさいので”子爵令嬢”ということにしている。
ドール家に連なるのに、リラになめた口をきいてきた貴族には、それ相応の報復を受けてもらうことにもなるので、ある種の”おバカホイホイ”である。
レイラドールはさらにバージョンアップを重ね、学校生活で特に問題ない仕様にまでなったと思う。
何かあればリラがサポートする事になる。
ちょっとぽっちゃり、吊り目で、銀の髪を縦ロールにし、派手なドレスを着たレイラドールは、かなり悪役顔である。
ただ、学園内での制御は大変楽。
高位貴族なので、朝晩ごはんは部屋で食べる、昼食もお茶をする程度にしてしまえるので、お茶会仕様のままで使える。
後はちゃんと座って授業を受けて、名前を呼ばれればその問題を自己判断で回答すればよい。
リラの成績に合わせ、レイラドールはBクラスの学力レベルに合わせてある。
貴族学校はA~Cのクラス分けで、Aは王城文官など事務方トップに、Bは平均的な領地持ち貴族の学力、Cは社交に重きを置き、学力二の次の生徒が多い。
リラには頑張ってBクラスで苦労しない程度には教育したつもり。
分からないところがあれば私が教えればいい。
寮の部屋には、私とリラの部屋のほかに、レイラドールのメンテナンス道具を入れた。
私が学園に入ることから、学校からは職員のサポートや、学校行事の際の人員確保のための人形の手配について相談も来ているので、そちらは入学までに処理してしまう予定。
それなりにお金をもらったので、良いものを作っている。
これも”あの”計画の内だ。
この3年間の学校生活はメイドとして”外から眺める”ことになる。
大変に楽しみだ。
既に2年生の第二王子殿下の良くないうわさもすでに聞いている。
言い寄られていた男爵令嬢といい関係になっているらしい。
是非そのまま、どうしようもない女のケツを追いかけてもらいたい。
王家の計画は順調に進んでいると言っていい。
コミケが近づいてきております。
少々更新ペースが落ちますのでご理解願います。




