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ハルシャギク


【プロローグ ~サクラソウ~】


桜吹雪の中、重いスクールバックを片手に全速力で走る。


そう言えば桜の花言葉は"心の美しさ"だったっけ、なんて事を思いながらふと横を見ると、綺麗なサクラソウが咲いていた。


「うわぁ、サクラソウだ!」


そう呟きながら、サクラソウに手を伸ばす。サクラソウは私の1番好きな花なのだ。


「青春の喜びと悲しみ、かぁ…」


摘みたくなるのを我慢して、私は学校へとまた走り出した。





❁サクラソウの花言葉❁

青春の喜びと悲しみ

乙女の恋

可愛い

初恋

梨「あっ莉愛!おはよう!」


莉「おはよう梨沙!すず!」


綾「おはようっ」


4月22日。新しいクラスにも少し慣れてきて、同じバドミントン部で1年の頃から仲良かった葉月梨沙と出席番号の近い鈴森綾菜と言う新しい親友も出来た。まだ1週間しか経ってないし、親友と言うには早過ぎるかもしれないけど。


梨「ほらすず!もっと大きな声出して!」


梨沙は明るく元気で、社交的。茶色に染めて少しパーマをかけたポニーテールが印象的で、梨沙の明るさを際立たせている。


綾「そんな、梨沙みたいな大きな声は出せないよ…」


綾菜は逆に人見知りで控えめな性格。綺麗に揃った前髪と優しい声が女の子らしくて可愛い。


莉「確かに、梨沙の声は大きいよね!」


梨「えっちょっ莉愛~~!恥ずかしいから辞めて!」


莉「あっゴメンゴメン」


梨「反省して無いでしょ~~!!」


莉「だって本当の事だもんっ」


綾「ふふ」


梨「本当の事って…てかすず!?何笑ってるの!?」


私はこんな二人に囲まれて、高校生活2年目も楽しく過ごせそうだな、と思った。


梨「あっそう言えば聞いた?今年の遠足は浅草だって!」


遠足は、私達の学校、桜丘学園高等学校が毎年行っている行事。去年の担任の先生によると、生徒達がクラスに慣れるために行っているらしい。


莉「え、本当に?浅草!やったぁ!」


綾「浅草だったら買い物もできるね!」


莉「そうだねっ!梨沙、誰から聞いたの?」


梨「あー、恭弥。」


恭弥こと瑠璃川恭弥は梨沙の幼馴染。家も近所らしく、とても仲が良いが梨沙曰く「ただのアホ」らしい。


恭「俺がどうした?」


梨「何でもないからあっち行って。」


恭「は?酷くね?」


梨「酷いのはそっちでしょ。女子の会話に入ってくんな。」


恭「ヘイヘイすいませーん。」


仲良いな、多分すずも同じことを思ったのだろう。


莉&綾「クスッ」


私はすずと目配せをしながら笑った。


今年は本当に楽しい1年になりそう。そんな予感がした。


◇︎


キーンコーンカーンコーン


生徒A「気をつけ。礼。」


生徒「皆さんおはよう。えーと今日はですね、ロングホームルームを使って遠足の説明をしたいと思います。他のクラスと合同でなので、大会議室へ移動して下さい。」


私達の学年、高校2年生は今年は177名で、6クラスある。1クラス約30人だ。


梨「班って去年と同じで自分達で決められるよね?やったぁ!莉愛、すず、同じ班になろう!」


綾「良いよ~。」


莉「うん!遠足楽しみだねっ!」


◇︎


10分後。私達はみんな大会議室に集まって先生の説明を聞いている。こう見るとやっぱり大きな学校だな、とか思いながら配られた紙を眺める。


先生「と言う訳で、班は自分で決めてもらう。一班12人ずつだ。ただし条件は男子6人、女子6人にする事だ。」


「えぇ~」っと生徒達が残念がる。隣で梨沙も、顔をしかめていた。


先生「では、今から班決めだ。制限時間は10分だぞ。10分で決められなかったら先生達が決めるからな。」


全生徒「はい!」


-ザワザワ-


梨「うちらどうしようね~、誰か良い人知らない?」


綾「う~ん… あ!千里ちゃんだ!」


千「あ、すずじゃん。久しぶり。」


すずが声をかけたのは、スタイルが良くて長身なクールな子。


?「千里、その子達誰?」


?「知り合い?あ、良かったら一緒の班にならない?うちらどうしよっかって困ってたんだよ~。それとももう班決まっちゃってる系?」


千里と言うその子の後ろにいた二人をが私達に話しかけてきた。


梨「まだ決まってないの!良いよ、一緒の班になろう!私は葉月梨沙。2組だよ。」


?「私は藤堂花里奈!3組だよ!あ、かりって呼んでー!」


かりと言う子は活発そうでショートヘアがよく似合っている。


?「私は楠木紗友梨。同じく3組だよ。あだ名はさゆちゃん。」


さゆちゃんと繰り返すその子は優しそうでかなりの美人さん。


紗「貴方達は?」


莉「あ、私は華島莉愛です!梨沙と同じ2組なんだ!」


綾「鈴森綾菜です。」


梨「あだ名はすず!」


紗「ほ~。ねぇすず、千里とは知り合いなの?」


私達が自己紹介を終えた後にさゆちゃんが聞いてきた。


綾「あ、千里ちゃんとは同じ美術部で…」


花「そうなんだ!よろしくね、すず、莉愛、梨沙っ!」


綾&莉&梨「よろしくっ!」


まずは女子メンバーが決まった。初対面だったが、不思議と緊張感は無かった。







❁ハルシャギクの花言葉❁

陽気

上機嫌

いつも元気

愉快

恋の始まり

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