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美しき2ちゃんねるの話を持病に絡めて

作者: 又野克明

 2ちゃんねるで「統合失調症」を検索すると、匿名のユーザーの様々な「声」が載っている。その「声」は健常者からの揶揄的なものもあり、この病気の当事者のまさに当事者らしい発言も垣間見える。私もこの統合失調症という病気の当事者として、このサイトを見るにあたりとても興味深い発言があった。それは健常者から見た当事者の症状の見解であった。それは


「でも、統合失調症患者はなんであんなに自分の妄想にこだわってんだろ」

「あいつらは健常者も妄想ぐらいあることが解ってないんだな」

「そうだよ。自分だけのものだと思ってるんだよ」

   (2ちゃんねるより)


というものだった。それは私には極端に驚きで、私も私の幻聴や妄想を自分特有なものだと信じ込んでいたところがあったので、その2ちゃんねるの「声」には大変、感謝してしまいました。しかし、その「自分だけの妄想だと信じ込ませてしまう」統失(統合失調症の略です)という病気には怖いところもあるが、結局はある種のユーモアさえ感じさせるものがあります。なぜなら、健常者も妄想ぐらいあると分かった瞬間、自分はそこのところだけは統失の症状が治っていることになるからです。


 僕は統失がそこの部分だけ治ったのか? その2ちゃんねるの発言を読んだだけで、自分の自分だけの妄想を本当に決別することができたのか。まあ、それに関しましては完璧だとは言えません。しかし、完璧だとは言えませんが、確かに自分の頭の中に安らぎを与えることができた。私は本当に2ちゃんねるというサイトに感謝しています。本当はそのことを書いた人にも感謝しなければいけませんが、2ちゃんねるというサイト自体にも相当、ありがたみを感じておかしくはありません。


 私は2ちゃんねるという匿名の投稿サイトに並々ならぬ信頼を置いています。それを書いている人はもしかしたらニートかも知れない。その可能性は十分にある。事実、2ちゃんねるの作者はニートである傾向が高いことで知られています。しかし、あれだけ面白い発言ができるニートというのはどれほど素晴らしい人間性なのでしょう。私たちは2ちゃんねるのユーザーを目標にすべきだし、ニートというものの価値観を根底から変える必要があるのではないでしょうか? いや、これは皆さんには関係のないことかも知れません。しかし、私は、私だけは私を救ってくれたユーザーを愛すべきだと思っています。ご清聴、ありがとうございました。


 これは関係のない話かもしれないのですが、文学作品を書く時の切っ掛けというのは苦しんだり、悩んだりした時の方が爆発力があるなあと思ったりもします。今回がそういう状況の下に置かれてのことだったのかもしれない。

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