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サングラス〜青春の光がまぶしくて〜(ショートショート集)  作者: ameumino


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18/43

過去の栄光ガム

公園のベンチでサラリーマンが1人座ってガムをかんでいた。そこに遊んでた少年が近づいてきた。




「おじさん、過去の栄光ガムかんでるの?」


「そうだよ」


「何味?」


「『会社で新人賞』味だよ」


「えっちょっと待って、おじさんそのガムいつからかんでるの?」


「かれこれ数十年前からかな。このガム噛んでると落ち着くんだよな」


「そんな噛んでるならもう味ないんじゃないの?」


「そ、それはないけど…」


「他のガム作れば良いのに」


「もうこの年じゃ作ることなんてできないのさ……」


「へぇ、そうなんだぁ。じゃあ僕も!」


と言って少年はポケットからガムを取り出して口に入れた。


「うん!いい味!」


「少年よ、それは何味だ?」


「『こないだの運動会でかけっこ1位』味だよ」


「そうか……」


「だけどもう良いよ、捨てる!」


少年はガムを口から出し、近くにあったごみ箱に捨てた。


それを見て、おじさんは驚き、少年に尋ねた。


「もう良いのか? せっかくの栄光ガムだぞ?」


「良いんだ。また明日栄光ガム作れば良いんだから。それにいろんな味、味わいたいしね。」



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