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白い雲突き抜けて宇宙に手が触れた
たけしとゆう子は昼間野原で寝転がっていた。
少し時間がたち
「よし、いけ!」
たけしは空に向かって右手を伸ばした。
「何してるの?」
「手を宇宙に触れてるんだ。冷たくて気持ち良いぞ! お前もやれよ」
「いやよ。ところでなぜ宇宙って冷たいか知ってる?」
「そりゃ、宇宙だからよ」
「このたわけっ、宇宙はほとんど真空状態だからよ」
「どういうこと?」
「地球では熱伝導や対流によって熱は伝わるけど宇宙は真空だから熱伝達のプロセスがほとんどないのよ」
「へぇー」
「ホント何も知らないのね」
「う、うるせー! て、あつ!」
「まぁ宇宙は基本寒いけど、太陽に触ったらそりゃ熱いわ」
「ひぃーやけどした」
やけどで済む。それが彼のすごさ。