努力と結果
少年はいじめられていました。
自分がなぜいじめられなければならないのか、不思議でたまりませんでした。
少年にとって、人を支配できなかったことは自分にとっての汚点でした。
少年はこのころのことを黒歴史として自分の中にしまっておくことにしました。
少年は少し大きくなって、剣の学校に通うようになりました。
彼は剣の道場にも通っていたので、普通の子よりも実力がありました。
少年は自らの剣の実力に慢心していたので、ほとんど練習はしませんでした。
その学校を卒業するころには、剣の実力がかなり落ちていました。
さらに大きくなった少年は、領主が運営している剣の学校に入学しました。
彼は、依然と同様に道場にも通っていましたが、サボることが多くなりました。
少年は、下を見て慢心し、上を見て嫉妬しました。
さらに剣の実力が落ち、王国が運営する学校には入れそうもありませんでした。
青年となった彼は、街の有力者が運営する学校に入学しました。
そこで、少年は自分は何をやってきたのだろうと感じました。
残されたのは、過去のほんの少しばかりの栄光と、将来に対する絶望でした。
少年は、家族や友人には何も言わず、そのまま姿を消しました。