心構え006 「誰かのせいにしたがる事について」
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【本文】
物事が上手くいかない時に、なぜ誰かのせいにしてしまうのか、という事について個人的な考えを書かせていただきます。
結論から言うと
心を落ち着かせるため
です。
上手くいかないというのは、想定外の事が起こっている状態です。つまり自分で状況を把握できないので、知らず知らずのうちに、心が不安定になっているのです。
人は不安定な状態を嫌います。とにかく安定したいと考えます。
その手っ取り早い解決手段が、
誰かのせいにする
という事なのです。
取り敢えず、何かに原因を押し付けたいだけなので、はっきり言ってしまえば、誰でもいいし、何でもいいのです。
例えば、楽しみにしていたイベントが、雨で中止になったとします。
この場合、誰のせいでもないわけですが、それでも心にモヤっとした感情は生まれます。
そんな時は、誰かが雨男(雨女)だったとか、今日の運勢が最下位だった、などの理由をつけたりしませんか?
別にその事で誰かを責めるわけではなく、そこで負の感情を吐き出して、心を落ち着けるための形式のようなものです。
そして、じゃあ仕方がないと仕切り直すのです。
この仕切り直しがなぜか必要で、人は不安定な状態では正常な判断ができません。
ですから、何かに原因を押し付けたとしても、それはそこから抜け出す為の手段の一つなのだと思って下さい。
教えるのが上手くいかない場合に、それを新人のせいにするのも、これと同じ事でしょう。対象が新人なのは、単にそれが分り易い記号のようなものだからというだけで、特に意味は無いです。
そして、教えられている側が、原因を自分のせいにするのも同じ理由です。
一番身近で、他に迷惑もかけず、簡単な対象なのが自分なのです。
その為、自分のせいだと思う事自体は自然な流れです。
問題は、その後です。
上手くいかない原因を誰かor自分のせいにするのは、一時的な処置であり、これで解決したわけではありません。
しかし、ここで思考停止してしまう事が多いのです。なぜなら一時的だとしても安定しているからです。
確かに心を落ち着けた時点で終わりになる事もあります。先ほどのイベントが雨で中止になった場合などです。でも、状況を変えたいと思っている場合は、ここで思考を停止しないようにしなければいけません。
知っている人(自分自身も含む)を原因にしてしまった場合、どうもそこで思考停止してしまう気がします。ですから、まずは一時的な原因を別なものに変更する事から始めましょう。
昔から人間は、訳の分からない現象に遭遇すると、妖怪や幽霊や妖精のせいにしていたそうですが、そうやって不安に形を与えて、理解できるものに変えていたのです。
だから別に妖怪や宇宙人のせいにしてもいいんですが、多少、根拠がある方が原因として使いやすいと思います。
この頃の筆者は、気力が無いのは低気圧のせいにしてます。気圧の変化が体に影響を及ぼすそうです。他には腸内細菌なんかもお勧めです。
・「低気圧、体調」で検索。
・「腸内細菌、性格」で検索。
とりあえず、自分のせいだと思っている時は、心が不安定だという合図です。
それに気付けば、次は原因を別のものに変更して、そこで負の感情を吐き出し、仕切り直しをして落ち着いたら、客観的に物事を分析して、具体的な策を考えれば良いと思います。
■次回「見物型の指導には要注意」
書き溜めていたものが無くなったので、次回までかなり日にちが空くと思います。
その間に、別の作品も書こうと思っていますので、ゆるゆるとお待ちいただければ幸いです。