心構え003 「教える方も新人」
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【本文】
ここで、誤解のないように明言しますが、教えるのが下手だからといって、その人が意地悪なわけでも、あなたを嫌いなわけでもありません。
歌が下手な人だからといって、歌が嫌いなわけではないでしょう?
単純に技術がないだけです。
ですから、相手の人格と、教えるのが上手い下手は関係ないので、そこは区別してください。
さて、なぜ教えるのが下手なのか?それにはもう一つ理由があります。
それは
「教えたことがない」
からです。
思い出してみて下さい。今まで誰かに何かをちゃんと教えたことがありますか?
私もそうですが、多分、あまりないはずです。
つまり、ほとんどの人は教えることに慣れていない指導の新人なのです。
そして「教える」には高等技術が必要です。
新人が、高等技術の必要な難しいことを、見よう見まねでやって上手くできるわけがありません。
でも本人はできると思っている。それが問題なのです。
できると思っているから、何の準備もなしに、こんなもんだろうと、ふわっとしたイメージで実行し、失敗してしまう。
自分の仕事を客観的に捉え、マニュアルを作っている人がどれだけいるでしょうか?
まず、そういう発想もないでしょうし、もしあったとしても忙しくて作る時間がありません。
国語、数学、理科、社会など学校の授業なら、ネットで調べれば、学び方も、教え方も、色々な方法が見つかります。
でも、一つの会社の、さらに分業された作業についてなんて、ローカルルール満載で特殊過ぎますから見つかるわけもなく、そうなると自分で作るしかないのです。
だから準備するといっても難しいのが現実でしょう。
そんな人に教えられたくないと思うところですが、どこに行っても状況は大体同じです。
だから、教えるのが下手であろうと、その人からなんとか学んで、少しでも早く今の状態から抜け出しましょう。
■次回「溺れた状態を知る」