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クローバー2枚目

 よく眠れる気のしなかった雪原うさぎは窓から家を飛び出して、そこからちょっと離れた場所で星空を見ながらたき火を燃やし、あたためたお湯を飲む。

 持っていて何の意味もないこともわかっているけど、雪原うさぎになってほんの数年したころに自分と似たような存在の集まる学校にかよっていて、あれやこれやを学んで、身につけたり忘れたりしながら卒業したときに集団で撮った写真だ。

 写真を持っているからと言って、定期的に見てそれほど思い出に浸る存在でもなく。本当にたまたま持ってきただけの雪原うさぎは、少しなにか考えて(考えなかったかもしれない)写真を火の中に入れた。

「甘酒飲んで眠ってしまおう」

 燃えたのを見届けてから炎に雪をかぶせると、ここから追い出すかのような強くて冷たい風が吹き、それが通り過ぎてあたりがしんとしてから、雪原うさぎは家に戻った。



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