ゼアっていいます。
高階級者だとか、そうゆうの関係ない。
好きになった。
誠意があって、努力する人。
顔がいいからだけで好きという人とは違う。
周りから美人だと言われたから、振られるなんて持ってなかった。
「ごめんなさい。恋愛に目を向けている時間がないので、お気持ちは嬉しいです。ありがとうございます」
今でも、頭の中に回る振られ文句。
応援するよ、あなたのこと。
まだ好きだよ。
『Kより』
俺らの国と隣の国<ダクゼェア>は仲が悪い。
その国が、よく俺らの国<ラウェト>の領域に入り、色々いたずらを仕掛けてくる。
正直、無駄なことなのによくもまぁ飽きずに続けている。
それの対策に調査班が派遣される。
18歳のB教室のやつらの仲で、そろそろ参加するやつがいるじゃないだろうか。
魔力成績上位者だが、その中でも特に上位者5名はかなりの頻度で参加している。
それに俺も含まれる。
***************
二日も朝のB教室に参加してない奴の顔を見て、俺はイライラしていた。
「おはよう。ハルキ。朝会うのは久しぶりな感じがする」
「おはよう。そうだね。朝は久しぶりかな」
どいつもこいつも、「ハルキ、ハルキ」と何がいいのかわからない。
女はそうだ、「かっこいい」、「美少年」、「知的で優しい」といつも言う。
顔は悪くないだろう。それはカオリ先輩がいうのだから、そうなのかもしれない。
まぁ俺には本当、どこがいいのやら。
「おはよう、ゼア。顔、怖いよ」
「あ?」
ヤナダは平等な奴で、たまにイラつくが嫌いな奴ではないが、ハルキが指揮していることになんの反抗もないやつだ。
「ゼアくん、おはよう」
「ああ。はよう」
コウキは正直、この教室の形態が掴めてないから、従っているだけでそのうち疑問に思うかもしれない。
疑問に思ったときに同調して、同士になればいいかな。
俺は疑問しか感じないが、Bのやつらは素直にハルキの説明を聞く。
「次の調査に、この74期生のB教室の僕たちが参加することになりました。
その参加について、編成される班での担当、構成をお伝えします」
コウキはまだ実践に入れていい段階じゃないだろ
管理のやつは馬鹿か
というより、あの体術、剣術、魔力でなんであいつは上がってきたんだ?
ぎりぎりの水準だろう
前に行った試験で上位にいたらしいけど
なんか、特別な能力でも持ってるか、だな
「ーー、ゼア、コウキ、そして、僕が前二つ目の班です」
「は?」
全員が聞こえた。それでも、俺の方見るやつは数人で、だいたいが呆れた顔浮かべていた。
ヤナダは横目で見るだけで、特になんの反応しめさない。
コウキは面白いくらいに慌てている。
つか、本当に、なんで俺がハルキと同じ班にならないといけないだよ
「…班構成の異議は認めません。今回の構成など、大臣の位の許可を下したのは、イセフさんです。
なので、もし異議ある方はイセフさんのところへお願いします」
周りの奴は、もともと反対するやつはいなかったが「イセフさん」と聞いて、誰一人反対するやつはいないだろう。俺も反対することができなくなった。
「イセフさんなら、ゼアも文句ないでしょ?」
少し小馬鹿にするように笑いながらヤナダが発言する。
睨むと降参したかのように、胸の辺りに小さく手をヒラヒラと挙げる。
「この調査の為に、今後の訓練もそれに合わせます。週二で感知型と組んできましたが、明後日からは毎日合わせていきます。後、今回の指定の水準に満たない者は除外するとのことです」
「待て。それは誰が決めるわけ?まさか、ハルキ、お前じゃないだろうな」
多忙なイセフさんが俺らの指定の水準を見に来て、判断しにくるか?、が疑問に思うのと嫌な予感のだ。
「そのまさかだよ。予想が的中してよかったね」
俺がイライラしているとがわかっていながら、それを気にも留めないかのように資料に目を向けながら返答するハルキに怒りが爆発しそうになる。
「はぁ?何様だ、お前は!?」
大声を荒げるとハルキはしっかりと目を合わせる。
「ゼア。どうして、この構成になったか。少し冷静になって、考えてほしい」
「お前と俺の仲を悪化させるためか?」
管理にはスズレがいる、仲が悪いのは知っているはずだ。
「ゼア、君が僕のこと嫌いなだけで、僕は君のこと嫌いじゃないよ。それより、わかってるだろう。感知型は、班の皆の命を預かる大事な役割だ。僕は援護の指示、退く頃合いを図り指示するんだ。信じて動いてこれないと上手くはいかない。信頼が大事なんだ」
「お前なんか信じるかよ」
本当にみんな、こいつが信じれるなんて頭がおかしすぎるだろう。
「君がなんと言おうと、僕は、君が死傷しない為の指示をだすよ」
ハルキは俺と話してても真剣な眼差しで、俺も騙されそうになる。
「あああ、うっせ。感知型が前線で戦おうとすんじゃねーよ」
「感知とか関係ないよ」
感知型が前線で戦う意味がわからない。後方で指示だしとけ。
だいたい、なんで感知がB教室にいるんだよ。D教室にいろよ。
感知型は感知に特化したせいで、あとが劣ってるのが普通だろうが。
「あっそ、お前には負けねぇから」
ハルキが話はこれで終わりだと言わんばかりに、資料にまた目を向ける。
感知型はD教室で、賢いやつが多いから2教室に属することが基本だ。
なのに…
「僕も負けないよ」
こいつは魔法成績三番の成績で満足せず、座学も1教室を抑えて一番の成績でまだ向上心がある。
歴代一番の感知型とか、腹が立つ。
「では、これから訓練内容を説明していくよ」
***************
コウキに昼食一緒に食べようと誘われたので、一緒に食堂に向かった。
「ハルキくんって、噂でかっこいいとは聞いてたけど、聞いてた以上なんだけど…」
「ああ、ハルキね。男前でしょ」
ヤナダも誘ったようで、コウキはわざとじゃないだろうが、ヤナダは俺がハルキの話が嫌だとわかっていてもやめずに話を続ける。
「コウキ、ハルキが今日が初めてだったん?」
同じB教室のやつが、近くに3人座っていたようで話の輪に入り込む。
「うん、そうなんだ」
「ハルキは男前なのは顔だけじゃないだぜ」
ヤナダが俺をちらっと見てから、その三人の話に口は挟まず同調していた。
コウキはもう聞く体制でいた。
「そうなの?」
「そう、同じ班だったよね。組んだら、かっこよさがわかる」
「そうそう、モテるよ〜」
「それな。誰よりも努力するし、朝だって毎日走り込みしてるんだぜ」
「え?すごいね!」
自分のことでもないのに、自慢げに話すやつらのもとから離れたくて、ご飯を素早く胃に入れる。
ヤナダが水を近くしてきた。
詰まるかっつうの
「ハルキはほとんど非の打ち所がないだよね」
「あー、そうだね。出身以外はないな」
「完璧だよね」
知らないとは思っていないが、高階級出身だから、もしかして知らないの可能性ってあるだろうか。
と思っていると、それは案の定だったようだ。
「出身?ハルキくん、どこの出身なの?」
「え?知らない?」
「”ヤキワスレ”出身だよ」
「かわいそうだよな。それ以外の出身なら、将来、上官も夢じゃないのに」
真面目に知らないとああゆう顔になるんだな、と思った。コウキはかなりの衝撃を受けたようだ。
「ごちそうさま。俺先に行くから」
コウキ以外のやつが、返事を返し、俺はその場を後にした。
「高階級者は無知なやつが多いのか」
74期生の人らは今年で18歳の設定。
数ヶ週間前に5人の班で行う集団試験があった。
それで結果を残した、コウキはB教室に属することになった。
*
魔法には属性があり
・炎
・水
・植物
・地
・風
・氷
などがある。
どれか一つというわけではないが、どれかに一つに特化する傾向にある。
上の属性は大まかな言い方であり、
上から属性から持つ人の頻度が高い。
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攻撃型(:接近戦)
守備型(:援護戦)
感知型
医療型
上の型が大まかなもの、言い方も同じく。