登場人物紹介(メイン)
更新が遅れて申し訳ありませんが、主人公とヒロインの紹介について、以下追記します。
昨日更新と通告しておきながら、更新できず、誠に申し訳ございません。
なお、登場人物紹介ですが、重大なネタバレが含まれております。
ここまで物語を読んだ方向けですので、これから読む方にはオススメしません。(凄いネタバレ全開なので……)
ネタバレOK!という方のみ、下へスクロールをお願い致します。
【登場人物(メイン二人)】
名前:アルト・ゼノヴェルト
身長:173cm
体重:64kg
誕生日:6月15日
年齢:17歳
『人物概要』
主人公。
貧民街の関係者や親しい人物からは「アル」「アル兄」などと呼ばれている。
王都で活躍する義賊。
クールと見せかけてかなり熱血漢な性格。
黒髪と紫がかった瞳、つり目がちの目。典型的な東洋人。
子供の頃から厳しい環境の中で育ってきたためか(貧民街に流れ着く以前からも)、あまり笑うことがない。
いつも仏頂面だが、ミリアなどと関わるときには歳相応の表情を見せる。
貧民街の状況を改善するために、夜な夜な貴族の屋敷に忍び込み、金品の強奪を繰り返していた。
幼少の頃は父親であるギルワースと共に旅をしながら、商人(魔剣商人)を営んでいた。
が、ギルワースは傭兵と商人の二つの顔を巧みに行使し生き抜いてきたため、
アルトもまた傭兵の一人として子供の頃から戦争の兵士や盗賊狩り、都市の守護、人々の護衛に参加していた。
魔法もギルからの厳しい指導により習得し、大人でさえも圧倒する力を持っていた。
そのため、『かの戦争』を知っている者、その中心にいた者には、そのアルトの噂が僅かながらも広がっている。
「東洋人の小さな子どもによって、こちらの一師団が壊滅させられた。」という言葉により(実際には内部の信用を崩壊させて統率力を奪った)、「小さき幻狼」という異名を持っていたのだが、本人はそれを知らない。
というより、それを知っていたら黒歴史同然であるが。
ギルワースが盗賊によって殺された後、形見である《魔剣》、【砂上の傷跡】を持って、王都クライスラの貧民街へと流れつく。
その後、貧民街の人々が自分を受け入れてくれたことに感謝し、血反吐を吐く思いで商人となり、貧民街を支援していた。
が、商人になったとしても貧民街の状況が変わらないことは分かっていたため、王都の闇の部分へと飲み込まれていく。
義賊という立場にいる自分に、徐々に疑問を持ちはじめる。
悪を成して貧民街を救う矛盾した存在に、『正義』という言葉が当てはまるのか。自分はなんのために生きているのか。
王城に囚われてしまったミリアを助けるため、彼女と運命共同体(吸血鬼として血を啜る唯一の対象となり、アルトの血無しでは生きられない)となってしまったために、ミリアを救う力を得ようと、アルトは魔女と契約を交わすこととなる。
【砂上の傷跡】をその対価として差し出そうとするが、魔女は「『その矛盾』はすでに識っている」と拒否。
しかし、アルトが望んだのは「ミリアをもとに戻すこと」ではなく、「ミリアを元に戻すための情報を魔女から提供してもらう」という願いだった。
魔女はその願いを許諾。アルトに三つの対価を支払うことを要求する。
1つ目は魔女の下僕となること。
ミリアの下僕になっている以上、ミリアの絶対的命令が避けられない。しかし、魔女の下僕になったことで「上位存在」の権限による命令(ミリアを絶対に助け出せ)によって、ミリアの絶対的命令を強引に打ち破った。
2つ目は呪い。
アルトの左目を奪う代わりに、ミリアの左目が移植された。
アルトはミリアのもつ『魔力を視る力』を得たために、あらゆる魔力の情報を知る力を持つこととなった。
魔女はその左目のことを、ミリアにとっては「奇跡の力」だが、アルトにとっては「異端の力」であり、「呪い」となると説いた。
その真の意味は――。
そして3つ目が「永久の必要悪」であり続けること。
魔女は世界への干渉を行うことができないが、「裏」の観測者であるアインは干渉を禁止されていない。
ミリアを元に戻すための《魔剣》を見つけるために、義賊、盗賊、暗殺者として生涯活動し続ける誓約を負った。
余談だが、貧民街へと流れ着く前、王都入り口の前で倒れていたアルトを助けたのは、現騎士団長のヘリクである。
当時のヘリクは騎士へ限りない夢を持つ熱血漢の青年だった。そして、アルトが尊敬した二人目の人物である。
幼いアルトは王都の門の守護をしていたヘリクへ隠れて近づき、その訓練の様子をいつも覗いていた。
当時、ヘリクはアルトに「王都と貧民街を救う」という約束をしたのだが……。
現実は非情であり、多くの功績を上げ、騎士団長となったヘリクが見たのは騎士団内部の腐敗だった。
様々な圧力を受け、ヘリクは王都の現状に失望しながら、その王都の守護の方針を「変えてしまった」。
これが、アルトが義賊に身を投じた理由だった。
名前:ミリア・K・クライスラ(現在はミリア・レルクレイン)
身長:158cm
体重:不明
誕生日:4月9日(生まれた日、と称するならば)
年齢:17歳
『人物概要』
ヒロイン。
王都クライスラの第三王女。
感情を常に表に出す性格で、アルトと違い活発な印象。
そのため、アルトにとっては少し苦手な存在。
ストレートロングヘアーの銀髪に切れ長の瞳、人形のような整った顔立ちを持つ美しい少女。
常に王城の一室に軟禁されており、外の世界を見ることが出来なかった。
アルトが【漆黒の風】として活動を始めた時に、ミリアもその噂を耳にする。
自分と違い、自由に王都を駆けまわる【漆黒の風】がどのような人物か興味を持ち、アルトが王城に盗みに入るまでの二年間、常に王城の宝物庫前を無防備にさせていた。
他の貴族や王族とは違った思考を持っており、義賊として活動するアルトを認める。そして、義賊が生まれてしまった意味を理解する必要があるとアルトに述べた。
王族としての責務を成さねばならないという責任感もあり、ただのお転婆な少女ではないことをアルトに見せつける。
が、その正体はヘクトグラン王国の国宝である《魔剣》、【影写しの大鏡】が生み出した『人間でも魔物でも魔剣でもない何か』という存在である。
本当の第三王女はすでに死去している。
真の第三王女である『ミリア』は元々体が弱かったため(外気の魔力に体が異常に反応してしまう体質)、王は第三王女が存在していることを秘匿していたが、『ミリア』は死ぬ間際に国宝である【影写しの大鏡】を見たいと王に懇願する。
それを聞き入れた王は【影写しの大鏡】を『ミリア』に見せることにした。
結果、衰弱していた『ミリア』は、自身の危機的状況にある『真理』を見出し、その【影写しの大鏡】の《矛盾》を《理解》してしまう。
結果、『ミリア』が望む希望という事象が【影写しの大鏡】から生成され、それが今、アルトと関わっている存在である。
自分の存在に疑問を持ち、自由さえも奪われている自分から変わりたいという願いを十数年間燻らせていた。
あるとき、王城にいた侍女たちの噂話から、『エトワール大森林』の奥深くに、願いを聞き入れてくれる魔女がいるという話を聞く。
王城にいる全員が自分を畏怖し、否定していることを知っていたミリアは、自由な存在である【漆黒の風】という義賊に憧れ、かつ賭けることにした。
義賊という存在ならば、もしかしたら自分の願いも叶えてくれるかもしれないと考え、アルトが王城に入る日を常に待ちわびていた。
結果、賭けは成功することとなるが……。
骨董品に目がなく、一度骨董品を見かけると、強制的に連れ出さないと半日はその場でじっとしていることも。
吸血鬼という存在になったため、常に血の供給が必要となった。
深遠の魔女曰く、「吸血鬼というのは寂しがり屋な存在のため、最も信頼している者の血でしか飢えを満たせない」らしい。
そのため、発作の《血の衝動》が活性化すると、どんなことをしてでもアルトの血を吸う行動を取る。
(吸血鬼になったミリアの筋力は常軌を逸しており、アルトを強引にでも押さえつけて吸血しようとしたりする。)
また、吸血の障害になるようならどんなことをしてもその障害を排除しようとする。
(アルトと旅をし始めて一度《血の衝動》に襲われた時、ちょっかいを出してきた男たちを片手で中空へ放り投げるような荒業も)
《血の衝動》活性化中は、通常のミリアではないような性格に豹変する。
また、旅をしている最中は自身の名前を偽っている。(クライスラという名前は目立ちすぎるため。アルトと旅をし始めたときは、レルクレインの姓を名乗る)←ゼノヴェルトの姓もまたある種の人間に広まっている姓のため、アルトは「レルクレイン」を名乗るようにミリアに進めた。
レルクレインの意味は――?




