↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
咎人の詩  作者: 81MONSTER(日本を代表する怪物)ポンコツ犬のタナトス
第八話【武芸】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/163

肆



「おっはよー、刹那!」


 萌が人懐っこい笑顔を浮かべて、抱き付いてきた。


「そう言えば、知ってる?」


 萌は目を爛々と輝かせていた。


「今日から、転校生が来るらしいよ」


 二年生の三学期。時期的には、かなり中途半端で在った。


 しかも刹那が通う私立晴明女学院は、お嬢様ばかりが通う学校だ。


 余程に裕福な者が、何か特別な事情で転校して来たに違いない。


「どんな娘(こ)だろうね?」


 萌が奇異と期待の籠った声音で言った。


「きっと、お金持ちのお嬢様じゃないかな?」


「刹那も、やっぱりそう思う?」


 そうこうしていると、予鈴が鳴った。


 暫くして、担任の教師と共に綺麗な女の子が来た。


「え〜……転校生を紹介する。舞織神楽さんだ。皆、仲良くするようにな」


 担任の青山が、気懈(けだる)そうに言った。今年で定年退職の所為か、いつもやる気が無さそうだった。


「舞織神楽と申します。皆さん、仲良くして下さい」


 鈴とした佇まい。透き通る様な、綺麗な声。其の落ち着いた物腰は、高貴な品格を漂わせていた。


「其処の空いてる席に、着いて下さい」


 青山が、刹那の隣りの席を指差す。


 言われる儘に、神楽は席に着いた。


「舞織さん、私は御法院刹那。宜しくね」


「お前の事は、香流羅に聞いているぞ」


「えっ……?」


 何故、神楽は兄の事を知っているのだろう。


 刹那は明白(あからさま)に動揺していた。


「どうして、お兄ちゃんの事を……?」


「成る程……珍しいな。お前は《捧ぐ者》の様だな」


「捧ぐ……者?」


 言っている意味が、解らなかった。


「どうやら、何も知らされていない様だな。其れに、封印の術式が施されているな」


 周りの者には聞こえない様に、神楽は囁いた。


「貴方は、一体……」


「何、只の半神半人の半端者だ」


 笑みに染まる声で、神楽は応えていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。