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咎人の詩  作者: 81MONSTER(日本を代表する怪物)ポンコツ犬のタナトス
第五話【拳闘】

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「……3、4」


 カウントを続けるレフェリー。意識が鮮明に蘇ってきた。


 どうやら一瞬、夢を見ていた様だ。チャンピオンに成る夢を、見ていた。此の儘、夢を見続けていたら、チャンピオンに成り損ねていた所だ。


「……7、8」


 どうやら、志穂が目を醒まさせてくれた様だ。


 志穂は、何時だって供に居てくれる。何時だって、力を与えてくれる。


 志穂が居たから、自分は変われた。


 志穂が居たから、強く成れた。


 志穂が居てくれたから。


 今から、其れを証明してみせる。


 ——ありがとう。


 志穂が付けてくれた灯火のお陰で、心に闘志の炎が再び宿った。其の炎は業火と成って、嵐を打ち消して——魅せる。


「9……」


 カウントが止まった。


 六がファイティングポーズを執った瞬間、4ラウンド終了のゴングが鳴った。


 正直、危うかった。もう少しで、負けていた。身体に蓄積しているダメージは思いの外、甚大だった。だけど、不思議と力が溢れていた。志穂の為に、必ず勝つ。


 何が在ろうとも、負ける訳には往かない。



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