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咎人の詩  作者: 81MONSTER(日本を代表する怪物)ポンコツ犬のタナトス
第二話【鬼子】

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「何なのよ、あいつ。私の美しい肌に、傷が附いたわ。嗚呼、こんなに血が出てる。もう!」


 史華は憤っていた。


 血に塗れる己の姿を見て、憤慨している様子だった。


「お嬢様、大丈夫ですか?」


 比津地は血相を変えて、駆け寄っていた。史華に幼少の頃から仕えてきていた。実の娘よりも、史華の存在が大切で在った。史華の幸せの為ならば、どんな事でも出来た。


「嗚呼、比津地。痛い。痛いの。私を助けて!」


 血に塗れる史華を見て、憤懣ふんまんやるかた無い想いに満ちていた。


「此の比津地権左衛門、お嬢様を御守りする為なら、此の命投げ出す覚悟は出来ております!」


「なら、私の代わりに死んでくれる?」


 史華の為ならば、喜んで我が身を捧げる事が出来た。


「私に出来る事なら、何なりと御申し付け下さい。必ずや、史華様のお役に立ちます」


 自分は何時如何いついかなる時も、史華の事だけを考えて生きてきた。史華の幸せだけを願い、史華の為ならば何でも出来た。


 既に史華が、以前とは違っている事に気付いていた。人ではない存在で在る事も、薄々は勘付いていた。其れでも比津地には、史華に生き続けて欲しかった。


 幸せになって貰いたかった。


 例え人外の道を歩もうとも、史華に仕え続ける覚悟が出来ていた。


 全ては、史華の為。


 比津地も又、主と共に人の道を外れる決心をしている。道をあやまとうとも、史華を護る肚は附いている。


 史華の為に死ねるならば、此の命は少しも惜しくは無かった。



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