表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
呪われた令嬢はヘルハウスに嫁ぎます。~執着王子から助けてくれた旦那様の為に頑張ります!~   作者: 屋月 トム伽
第4章 後日のエレガントな日常

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/69

魔法薬

木漏れ日がさしている書斎の窓際で、魔法の本を読んでいた。

キャビネットの上の置き時計を見ると、もうアフタヌーンティーの時間だ。


旦那様を地下にお誘いに行こうと地下の部屋に行くと、魔法薬の精製が終わったところだった。


「旦那様、お茶の時間です」

「もうそんな時間か……ちょうど良かった。リーファ、この魔法薬を飲んでくれ」

「幽体離脱しなくなるお薬ですか?」

「魔力を安定させる薬だ。多分、リーファは無理やり王妃の亡霊を力任せに追い出したから、一緒に引っ張られたんだ。魔力も少ないだろうが、乱れているのは間違いない。魔力が安定すれば、幽体離脱もしなくなるかもしれない」


蓋の開いた小瓶を渡されるが、紫色でなんだか毒々しい。

何を混ぜて作ったのか……怪しい……。

本当に、この魔法薬を飲むのかしら。


でも、旦那様が私のために作ってくれたのだから、飲まないという選択肢はない。


「……の、飲みますね!」

「あぁ、全部飲んでくれ」

「ぜ、全部……」


大丈夫! 一口で飲めば、味なんてわからないはず!


そう思い、目をつむり一気に飲み干した。


ゴクンと喉を通るが、独特の臭みがあり、しかも苦い……!

めまいがしそうなくらい不味すぎる……。


「どうだ?」

「……旦那様、味見は?」

「魔法薬の味見なんてしてどうするんだ? 俺は魔力のコントロールに困ったことはないぞ……もしかして、不味いのか?」

「……すごく苦いです」


不味いとは言えない。

でも、旦那様……この怪しい見た目から、どうだ? と、よく普通に聞けますね。

旦那様のことが、不思議だと思うと、唇を重ねてきた。


「……っんん……!」

「……本当だ……不味いな。しかし、砂糖を入れるわけには……」


私の舌に残ったものを味わったのか、初めて不味い魔法薬だと、気づいたらしい。

ぶつぶつと、「味を変えられるか……いや、しかし、材料が……」と悩んでしまった。

一生懸命作ってくださったのに、申し訳なくなる。


「だ、旦那様! 私なら、大丈夫です! ちゃんと飲みます!」

「しかし……毎日飲むのだぞ」

「が、頑張ります!」


旦那様が私のために作ってくれたものを、やはり、無駄には出来ない。


「……頬が赤いぞ。魔法薬のせいか?」

「旦那様のせいです……」

「それは悪かった。……お茶の時間だったな。何か甘いものを食べさせてやろう」

「はい」


この日から、旦那様の不味い魔法薬を、アフタヌーンティーの前に飲むことになった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ