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#39 新たなスキル獲得

解放された僕は新しいスキルを何を選ぶか黎明と協議する。


『再生と魔力回復は守護獣王の加護と効果が被っているから今はスルーでいいかな?』


『は! 一応効果は加算されますが主は戦闘に立って戦うタイプではありませんから必要ないかと思います』


黎明は僕の事をよく理解してくれているよ。


『切り札は守護獣召喚になるのかな?』


『そうなりますね。一体しか召喚出来ませんが我々にも進化が発生しております。主のお役に立つことを約束いたします』


頼もしい!ただ問題点もあるようだ。


『守護獣召喚に使われるのは主の生命力となります。私の召喚は特に主の生命力のほとんどを使うことになるでしょう。もし生命力が足りずに召喚を行うと主の命が尽きてしまいますので、ご注意下さい』


流石に黎明の召喚は重いな。この辺りはある意味流石と言うべきかも知れない。とにかく守護獣召喚は生命力が0にならないように使わないと死ぬ危険があるスキルであることが判明した。それでも切り札は取っておくべきだろう。そうじゃないといざという時に後悔しかねない。次に気になるのが念話通信だ。


『念話通信って誰でも出来るのかな?』


『一度なんらかの接触をしている必要がありますね』


『それってスキルを獲得してから?』


『いえ、この世界に来てから接触した者です』


なら葵達は無理だね。いや、一人だけ可能性がある人物がいる。


『それって分身に触れていても可能なのかな?』


『分身は自分を分けるスキルですから恐らく本体と接触した扱いになると思います』


なら獲得する価値は大きい。他にオススメを聞くと贈呈を薦められた。


『主の場合ですとスキルの他に自身に宿っている守護獣を他者に与えることが出来ます』


『その利点って何かあるの?』


『守護獣はあくまで主の守護獣の為、与えた人に危険が及んだ場合には主に伝えることが出来ます。もちろん与えた人を守ることも出来ますよ。また先程の分身と同じ使い方が出来ると思います。主にとってはいいスキルではないですか?』


確かに使い方次第ではいい情報源になるし、みんなの命を守ることにもなるならいいスキルかも知れない。取り敢えず守護獣召喚と念話通信のスキルを獲得して、ステータスは知力に回す。


名前 カナタ 無職Lv32

属性 無


生命力   50

魔力    0

筋力    50

防御力   25

魔法攻撃力 0

魔法防御力 25

走力    50

知力    61


スキル


愛撫 治癒 鑑定 識別 検索 

罠設置 動物念話 念話通信 守護獣召喚 雷無効 

守護獣王の加護


称号


《獣医学を学びし者》、<<守護獣を宿し英傑(えいけつ)>>、《本を愛する者》、

《罠の狩人》、《軍師の卵》、<<亜人に認められし者>>、<<モンスターに認められし者>>、

<<雷に耐えし者>>


ステータスポイント0pt、スキルポイント11pt


これでよし。黎明に念話通信のやり方を教わって、賢吾に連絡する。


『縁側にマルリン。縁側にマルリン』


『お前の家の縁側でいつも寝ているデブ猫の名前はそんな名前だったのか?』


『そうだよ。知らなかなったの?』


『お前の家のペットの名前を全て覚えて正解することが出来るのはお前くらいしかいないと思うぞ』


同じような雑種の猫とかたくさんいたからね。それでも顔が一匹ずつ違っているから見分けを付くと思うんだけどな。


『って、これは念話か?』


『そうだよ。みんなを襲ったディザスターモンスターの倒して、強くなったからスキルを獲得した』


『あいつを倒したのか……流石だな』


『僕は作戦を考えただけだけどね』


『ふ……そういう事にしておく』


色々な苦労を言わないのが僕達のいつもの会話だ。賢吾ならそれくらい予想してしまうからね。


『この念話は誰でも可能なのか?』


『この世界で僕と触れていないとダメみたい。賢吾とは分身で触れ合ったから可能にだったみたいだね』


あの時、別れ際に触れていないと念話通信は出来なかったことになる。


『あの時か……やっておくもんだな』


『全くだね』


そして賢吾と情報交換をする。どうやら葵はまだ落ち込んでいるらしく、部屋にこもっているようだ。そんな葵の様子に国は冷めきっていて、真央をより推すようになっているらしい。


『同級生が沢山あいつのせいで死んだことは分かっているのに推すんだ』


『ディザスターモンスターの遭遇は不幸な事故だったって感じだからな。その不幸な事故を乗り越えて、訓練している真央を評価している感じだ』


『その不幸な事故で死者をたくさん出すきっかけを作ったことが問題なんだけどね』


『全く持ってお前の言う通りだよ。そっちはどうだ?』


僕は現状の説明とアークスさんが考えた作戦、そして僕が考えた作戦を賢吾に話す。


『その田舎貴族とやらは随分面白いことを考える奴だな。流石、星空に目を付けた人物なだけはある』


『どういう評価か分からないけど、立派な人だよ』


『人嫌いのお前がそこまで言うならそうなんだろうな。しかしこれをするとお前はただじゃすまないと思うぞ。特に真央はすぐに星空が関わったことだと気付くはずだからな』


『そうかな?』


『そうさ。あいつはあいつでお前の力を認めているんだよ。それが悔しくてお前を虐めていた訳だからな』


意味不明。まぁ、僕を虐める理由に興味なんてないからいいや。


『つまり真央が国を動かす可能性が高いってことだね』


『あぁ……当然国はお前をなんとかするために動くだろう。お前はどうするつもりなんだ?』


『国は僕に何も出来ないよ。ただ亜人の事がバレると僕は村には居られなくなる。その覚悟はもう出来ているし、これからその準備に動くところだよ』


『やはり亜人の味方に付くか。出来ればさっさとこの国を潰してこの生活から解放して貰いたいものだ』


『僕をなんだと思っているのさ』


本気で思っているからたちが悪い。


『あんな化け物を倒したんだ。行けるだろう』


『無理。それで僕の案はどう思う?』


『俺達からすれば願ったり、叶ったりの作戦だ。王女様に話を通せば動いてくれるだろう。決まったら、連絡……これはこっちから出来ないのか?』


黎明に聞いてみる。


『無理っぽいね。夜の十時に連絡をする感じでどう?』


『問題ない。くく。ようやく面白くなってきた』


あぁ……きっと賢吾は凄く悪い笑顔を浮かべているに違いない。賢吾に狙われるであろう騎士や貴族達には同情してしまうな。取り敢えず賢吾に森での生活に使いそうな物を教えて貰って、通信を終えた。

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