転生後の驚き
神との対話を終えしばらくしてから、真司は意識を取り戻す。
目の前にはたくさんの木々がおいしげつておりここがどこなのか見当もつかない。
ーそういえば、転生がどうとか言われたなぁ、本当にまた生きれるとは思わなかった、、、、
とりあえず動くか、、、
真司がそう思い立ち上がろうとするが妙に体が軽くて驚いた。真司の姿はこの世界では上級悪魔といわれる形をしており
髪は緑で顔立ちが整っている美形の顔をしており、見た目こそは人間と変わらないが漆黒の羽が生えており、指は鉤爪のように鋭利な形をしていた。これらは任意で形を変えれるが真司はその術を知らない。
羽があることにより起き上がる余力で真司は飛んでしまったのだ。そして木に思いっきり頭を打つ。
「いってぇぇぇぇ!!どんなジャンプ力だよ、、、つか俺浮いてねぇか?なんか羽生えてるしどうなってんだ。。。とりあえずせっかく飛べるから上空にいってみるか」
真司がそう思い上空に行くとそこには生前ではありえない、大自然に囲まれた光景が写っていた。
驚いていると急激な喉の渇きに襲われ周囲を見ていると湖らしきものを見つけ向かおうとするが、真司はこの体になれていなくうまく空を飛べずに加速しすぎて湖に突っ込んでしまう。
バシャァァァァァン!!と盛大な音を立てて湖の中に突っ込み不思議なことに気づく。
ー冷たくない、、、それに苦しくないどうなってんだこれとりあえず陸にあがらねぇと。
陸に上がり水面に映る自分の姿を見て真司は自分が捕まった時よりも驚いていた。
ーナンジャコリャ、そんな一昔前の突っ込みを入れてから冷静に考える。この姿、この世界よりもまず羽が邪魔だと爪が長すぎると思ってしまうその瞬間爪は人間ほどのサイズに羽は視認できないくら小さくなって行く。
ー自由かよ、、、この姿なら問題ないか。とりあえず今は水が欲しい。そう心から欲してしまった
そう思い真司が水を飲もうとすると目の前の水が急に干上がってしまったーーーーー
「おい!なんだこれ!一体どうなってやがる!」
真司が口に出すと脳内に声が響く
(それが貴方に課した、呪い強欲です、心から欲すれば欲するほどそのものはどんどん朽ちて行く欲しないものには何も変化はありません)
真司はそれを聞き絶望する。処刑される時も楽観的にいた真司が初めて絶望する瞬間だった。
「マジかよ、、、前みたいに欲しいままに手に入れれねぇのかよ、、このクソ神ぃ」
真司がそう言うとそれに対しての返事は何もこなかった。
ーはぁ、、、欲しいものは手にはいらねぇしおまけに欲しがるとなくなるってなんだよ死なねぇ体ってのと人間に近い見た目しかいいことねぇ、、
真司がそう思っていると近くから声が聞こえた。
「え!?何これ!?どゆこと!!なんで水が何もないの!?」
女性の声が聞こえ真司がそちらを向くとその女性は真司に話しかけた。
「すみません。そこのお兄さんここに湖ってありましたよね、、、」
「あぁ、あったね。水を飲もうとしたら消えちまったよ」
女性はポカーンとした顔でこちらを見ていた。
よく見ると女性も金髪で胸のあたりまで髪があり、整った顔立ちで出るとこが出ていてかなりの美人、前の真司なら間違いなく欲していたであろうほどの
だが真司は今はそれどころではない。
「あ!御免なさい私はリザって言います。この近くに住んでいてよくここに水を汲みに来るんですが、、、、困ったなぁ水がないと生活ができない、、、、」
「それは悪りぃことしたな、多分俺のせいだわ」
真司がそう言うと女性は信じていないのか急に笑い出した
「人の力でそんなことはできないでしょーーー!変な人。あ、名前聞いていなかったわね貴方の名前は?」
「嘘は言ってねぇんだけどなぁ、、俺は真司だ気がついたらこの辺にいた」
真司がそう言うとリザは少し考えた素ぶりを出してからまた話し始めた。
「シンジね!気がついたらこの辺いたのもおかしな話だけど行くあてがないんでしょ?だったらうちにきなよ!人手も欲しいとこだったしさ!」
「行くあてはないがいいのか?俺みたいな見ず知らずのやつを入れても?それに人手が欲しいとは?」
「もー質問多いなぁ〜行くの?行かないの?話はその後!」
リザがそう言うと真司は少し笑いながらも行くことを決めた。
「悪りぃな世話になる」
少し歩いたところに今にも壊れそうな木の家があり、ここがリザの家らしい。
「この辺にはお前しか住んでないのか?人の気配もねぇし」
「お前じゃなくてリザ!ちゃんと名前で呼んで!わかった?」
リザがほっぺを膨らませ、怒った素ぶりを見せながら返事をした。
「あぁ、悪かったリザ。」
真司がそう言うとリザは少し顔を赤くしてもじもじしていたが真司はなんだこいつ?としか思っていなかった。
「わかればよろしっ!そうねこの辺は私しか住んでいないわ食料調達も全て一人よ!ま、とりあえず中に入って話しましょ!」
リザに言われるままに中に入ると、見た目通りの殺風景な椅子と机だけの部屋があった。
「なんもないところだけど勘弁してね。そこの椅子に座って待ってて」
リザはそう言うとキッチンらしきところに行き空のグラスを二つだけ持ってきた。
なぜ空のグラスを持ってきたのか真司が聞こうとすると察していたのか、当たり前のことなのかリザは平然と何かを呟く
「大いなる神ポセイドンに願う、リザの名において恵みを与えよ。ーーウォーターボールーー」
リザが何かを言い終えると何もない空間に水の玉が出現してグラスに入り水が出てきた。その光景に真司は目を見開いていた。
「おい!今のなんだ!?」
真司がそう言うとリザがは?って顔をしながら聞き返してきた
「え?魔法知らないの、、?そんな人この世界にいないはずなんだけんどな、、」
「初めて見た。そして俺はこの世界に来たばかりだ、、、それに魔法?ってのがあるなら水汲みに行かなくていいじゃないか??」
真司がありきたりな疑問を口に出すとリザは驚いていた。
「本当に何も知らないんだね、、、魔法は体内のエネルギーを呪文を唱えることで形にしてるの無限じゃないのよ。
それに一番驚いたのは転生者っておとぎ話の中だと思っていたら実際にいるのね、、、、」
「そんな珍しいのか?そんなことより!なぁ、それ俺にもできんのか?なんかこの世界に来るとき体を再構築?したらしいんだが」
魔法に食いついた真司を見てリザは半ば呆れながら答える。
「はぁ、、珍しいってレベルじゃないわよ。えぇ、そうゆうことなら貴方にも使えるはずよ、体内のエネルギーを水だと認識してそれを外に出すイメージよ。あ、やるなら外に出てやってちょうだいね。コントロールきかなくてゆか濡れるのやだし、、」
「なるほど!仕方ねぇ外に出てやってみるから見ててくれ!」
リザと真司は先ほどの湖があったところに行き真司の初魔法の実践を行う。
ーーえっと、自分の中のエネルギーを水だと思ってさっきの大きさくらいのを外に出すイメージで
真司がそんなことを考えて集中している横でリザは漠然としてた。
呪文が必要なはずが目の前にいる男は無詠唱でそれを成し遂げいるのだ。それだけなら百歩譲ってまだ冷静でいられる、しかし目のまで起きていることには頭が追いつかないのだ。
真司が無詠唱で出したイメージしたウォーターボールそれは先ほどのグラスに入った水の量を意識したはずが湖の水を復活させるほどの大きさになっていた。
「ちょっとシンジ!!なんでいきなりそんなでかいの作ってるの!そんなことしたら魔力切れで倒れるわよ!」
リザが心配そうに真司に声をかけると真司はかなり困った顔をしていた。
「それがグラスに入る量イメージしたらこうなった。湖復活したし結果オーライだろ!」
真司が笑顔で言うとリザは呆れていた。
「それよりも俺にもすぐできたな!!これ便利だなぁ全然体力へらねぇし!」
実は真司の魔力は無尽蔵なのである。神が強欲の呪いをかけた時の副産物でもあった。
こうして真司とリザは出会いこ、この出会いが運命であり必然的な出会いであることであり、これから共に旅をすることになるのはまだ彼らは知る由もなかった。