表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

地球貫通トンネル:MANNHOーRU

作者: ゆーうに

「マンホールの中ってどうなってるの?」

 夕暮れ時の街に、下校中の小学生が地面をずっと見つめていた。

 私は少しずつその男の子に近付いていく。彼の横を通り過ぎようとした所で、そう呼び止められたのだ。

 突然の言葉に、

「えっと…」

 と私は言葉をつまらせた。

 私は男の子に、夢を与えるべきなのだろうか。それとも、もっと現実的な事を教えるべきなのだろうか?

 私は少年の目を見つめた。真っ直ぐと、透き通るような瞳には、自分が映し出される。


「どうなっている思う?」


 自分でも、どうして聞き返したのかは分からない。でも、何となく答えを教えては駄目気がした。この子の好奇心を、私なんいうつまらない大人が止めてはいけない。そんな思いがあったのかもしれない。

 男の子は、パチパチと意識的に瞬きを数回した。そのあとで、口角を目一杯広げながら笑顔でこう言ったんだ。

「ブラジルまで繋がってる」

 きっとこの声は、地球の裏側にまで届いたと思う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 答えを言わず、敢えてそう聞き返したこと。 [気になる点] タイトルと中身の印象が随分違いました。 [一言] 最後の一文が、きっと主人公はその後答えを言ったりせず、いい感じの余韻を残して立ち…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ