意識が薄れる3秒前
新キャラ登場!
「どうも初めまして……プくっ……ふふふっ……」
「はじめまひへ……」
はい、おはようございます。そしてさようなら……。コミ症はいきなり知らない人から話しかけられたくないんです。わかりますか?
っということで……今の俺の状況を説明すると……
朝から知らない超絶微笑女に笑われながら挨拶されてます。
正直言います誰か助けて……。
「おはよう……早く……行こ……」
俺の後ろにはそれこそ超絶美少女のちーちゃんが痛い!痛い!
ちーちゃんがなぜか顔を真っ赤にして脛を蹴ってって痛い痛い!や、止め……
「あ……泣いた……」
「泣いちゃったね」
脛を何回も何回も蹴られたら泣くでしょ!?
「早く……教室行こ……?」
「はい……」
俺は素直に進み始める。
しばらくしてちーちゃんが話しかけてきた。
「それで……?あの女の子は誰……?」
「はぁ……一応、清水さんに報告……しとくね……?」
ん?いや別に構わないぞ?それぐらいなら……
「あ、清水さん……」
あ、清水さんだ……。ちーちゃんが向かって行ってる。あれ?耳元で何かごそごそ言っているぞ?あ……二人とも俺のほうを見てきた……。
「さっきの話本当ですか?」
清水さん……なんで笑ってるのに怖いの?なんで近づいてくるの?
ちーちゃん……なんでやらかした……!?みたいな顔しているの?なんで合掌しているの?
「あれ……?頭、が……」
やばい……意識がーーーー
「ここは……?」
えっと……あ!保健室だ!
「目覚めたの!?大丈夫!?」
「あ、あぁ……清水さん?どうして俺は保健室に……?」
「ひ、貧血なんじゃにゃいの!?」
清水さんが噛んだ!?
ん?なんかおかしくないか?清水さんがこれぐらいのことで噛むか?普通……俺たちコミュ障じゃないんだし……。まぁ、今はそんなことどうでもいいんだ……
「今って何時位なんだ?」
「えっと……夕方の4時……かな?」
ってそれもう放課後じゃん……
「あれ?今日って確かステータスの確認の日じゃなかったっけ? 」
「そうだ……そうだよね!そうだよ!」
いきなりどうしたんだ?今日の清水さんは清水さんらしくないな……。
「行きたいけど……俺貧血で倒れたみたいだから今日は帰るか……」
「ダメ!」
「ふへぇっ!?」
ビックリしすぎたせいで変な声出してしまった……。
「一緒に……行こ?」
「は、い……」
今日も上目遣いに負けてしまう俺であるのだが、よく考えよう。上目遣いしている人が超絶美少女だったとしよう……断れると思うか?な?無理だろう?
「んじゃ、行くか……」
「行きましょうか!」
俺たちが進んでいるとちーちゃんがいた。
「ひーくん……もう大丈夫なの?」
「あぁ、俺もよくわからない……俺って本当に貧血で倒れたのか?」
「うん、そうだよ……貧血だよ……?」
「ん〜、でも信じられないんだよな……貧血ってこんなぶっ倒れたっけ?」
「そう、なんじゃない……?」
「ま、いいか……今日は初めての人と会うんだ……」
コミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障が出ませんようにコミュ障ーーーーーーーーーーーー
「ひーくん、一緒に頑張ろ……」
「ちーちゃん……」
今俺は友達を持って初めてうれしいと思ったかもしれない……。いや、思った!
「ちょっとお二人さんいいですか?早く行かないと他の人も待たせてしまいます」
っと、ここで清水さんが俺たちの間に割って入ってきた。
「すいませんでした……」
俺は素直に謝り、先を急ぐ事にした。
「遅いぞ!今までなにをやっていた!」
俺たちは今日の集合場所である部室に到着し、ゆっくり扉を開けたら勢いよく先輩が怒鳴り散らかしてきた。
「朝から貧血でぶっ倒れて今まで保健室で寝ていました」
「保健室で寝ていただと?貴様死にて〜のか!」
「あの最初の貧血でぶっ倒れた事無視するのやめてくれません?」
「すまない。私の耳は都合のいいことしか聞こえないんだ……」
なんて御都合主義な耳してやがるんだ……。
「まぁ、それは置いといて……今日は前に話したステータスを見れる人が来てくれている。入ってきてくれ!」
「はーい!」
さぁ、いよいよだ……どんな人がくるんだろうか……
どうか俺の平和なボッチ生活に一切関与しない人がいいな。
「どうも、初めまして。私、彼杵 都です。皆さんこれからお願いします」
丁寧口調そしてうっすらと浮かぶ笑み……
「お前は朝の……」
「あなたは……初めまして……いきなり、ナンパなんてこ、困ります……」
「は?」
次の瞬間、俺の意識は再び消えることとなるのだった……




