何かが始まる予感
短いです。
が、めちゃくちゃ重要です。
「お前……何をやった………」
今、俺は神代先生に怒られている。
「俺はなにもしりませんよ?」
「なるほど……クラスは違うがとある先生から聞いた話だとクラスのムードメーカーの様子が変で次の日、錯乱状態でクラスに来たかと思うとスキルを使って学校を焼き払おうとしたらしい……お前の名前を叫びながらな……」
「変な言いがかりはやめてくださいよ先生……俺が、コミュ障がそんなことできる訳ないでしょ?」
「はははっ!……惚けるなよ……?まぁ、何があったか聞いてやる。何があったんだ?」
「いや、本当に何も知らないですよ?」
…………。
「はぁ、もういい……行っていいぞ」
「はい、分かりました」
「ようやく終わった……」
俺は気分を変えるため学校の中庭に走って行った。
「ここはいいよな……人が誰もいない……」
「いますけどね……」
振り向くとそこには鈴木くんがいた。
「はははっ、すいません……それで聞きたいことがあるんだけどさ……先輩と一緒になんかやった?」
「なにかってなんのことだ?」
「惚けないでください、今日教室に入った瞬間、皆の驚いた視線……新手のイジメか何かだと思いましたよ!?しかも僕の机に花束が何本も何本も……中には彼岸花もあったんですよ!?何やったんですか!あなたは分かりますか!?僕の気持ちが!命令口調だった人全員から敬語ですよ!け!い!ご!たった3日で……あなたたちは何をやったんですか!?」
鈴木くんは言い切ったのか、息が乱れている……。
「あ、あの……えっと……どこから聞いた?」
「朝から先輩が笑顔でバラしてくれました……全て影野くんが悪いって言いながら……」
あのクソ浜先輩め……
「ごめんな……お前が教室でイジメられているのを見て、いてもたってもいられなくて……あ、でも先輩も加担したからな!」
「正直に話してくれてありがとうございます。あと、先輩には顔にグーパンをお見舞いしときましたから……」
「お前……えげつないな……」
「僕の座右の銘は男女平等ですから」
そんなこと笑顔で言われましても……。しかも一応あれでも先輩だぜ?
「ということで……殴ってもいいですか?」
「拒否権は……」
「ないです……」
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「ひーくんその傷、どうしたの……?」
ちーちゃんが聞いてくる。
「なんでもないよ……」
「そう……」
言える訳ないだろ……。
「あれ?その傷どうしたの?」
清水さんが聞いてくる。
「なんでもないよ……」
「なんでもない訳ないじゃん!」
「え!?」
いきなり強い口調で言われたのでビックリしてしまった。
「どうしたの?清水さん……」
「何もないことはないでしょ!なにがあったか教えて!」
クソ……なんて言い訳しよう……
「えっと……階段で転んで……」
「そんな訳ないよ……」
あ、あれ……?
「なんで影野くん嘘つくの!?」
あれれ?
「私に嘘つくなんて君は影野くんじゃないよ!」
はぁぁぁあああああああああ!?
「そっか……誰かを構ってるんだ……そうだよ……そうだよね?そうしないと影野くんが私に嘘つく訳ないもんね……うん。そうだ……」
怖いな……え!?マジで怖いんだけど!?
「それ以上……ダメ!」
ここでちーちゃんが止めに入る。
「ごめんなさい……それじゃあね……」
清水さんはそれだけ言うと立ち去って行った。
「清水さんどうしたんだ?」
「ひーくんはまだ知らなくていい、こと……」
なんだよそれ……まぁ、いいか……。
そう言えば明日はフロアボス挑戦の会議があったな……その時にでも聞いてみよう……。




