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基礎ダン〜基礎から学ぶダンジョン学〜  作者: 一宮 カエデ
フロアボス編
24/28

コミュ障ボッチの本気

コミュ障ボッチの本気を見やがれ!

さて、計画と来たら実行という事で……


「ぼっちの俺氏が他クラスでまとめ役になる作戦!」


やっぱり無理があるな……引きかえそう。

そう思い、俺は後ろを向く。


「逃げちゃダメ……」


「そうだよ!ここまで来たんだから!」


そう言ってくるのは付き添いできたちーちゃんと、清水さん。

ついてきたのは俺の見張りと心配だから……だそうだ。

しかし俺にも読心のスキルがついたのだろう。何故だか心の声が聞こえる……。


「おまえら面白がっているだろ?」


「「なぜ黙る……」」


まぁ、いいけどさ……。

はぁ、とりあえず入ってみるか……。


「あのぉ、すいません……」


俺は勇気を出して教室に入る。


「あ?お前だれ?てかなんで勝手に俺らの教室入ってんの?」


いきなり見た感じ、いかつい人に怒鳴られた。

俺何かしたっけ……?


「す、すいませ……」


「いや、謝るぐらいなら早く出ていけよ」


「は、はい!す、しゅいません……」


俺は何も出来ないまま教室を後にした。


「ナイス、ファイト……」


「よく頑張ったね」


帰ってきたらお疲れさまを言われる。新鮮だ……。友達って良いものだな……。


「じゃあ、もう一回頑張ろう!」


「がんばって……」


うん。友達なんてもう要らない。信じない……。


「す、すいません……」


「あ?またお前?」


ここで飲まれたら駄目だ俺……さっきと同じだ……。


「えっと鈴木君いますか?」


「は?鈴木?あぁ、あいつね……。あいつなら……ってお前誰なわけ?あ!もしかしてお前スズキの友達?まじで!?笑えるんだけど!」


さっきも思ったけどこいつらチャラすぎだろ……言葉も態度も、いちいちウザい……。

ま、そんなこと言える訳ないが……。だって俺コミュ障だし……。

でもさ、一つだけ理由があれば違うんだよね……。コミュ障だってキレるときはある。


「俺さ……友達は選別していってるんだよね……」


「は?何言ってんの?お前」


「いや、失礼しました……」


「お前頭おかしいんじゃないの?」


今のうちにせいぜい楽しんでおくといい……。残り少ないの学園生活をな……。


「失礼しました……」


「ひーくん……怖い……でも、気持ち、わかる……」


「ちょっと手伝ってもらっていいか?」


「うん……」


コミュ障はたとえどんな所でも、友達を見捨てられないんだよ!クソが!



~翌日~



「皆おはよう」


『…………』


「どうしたんだ?お前ら」


『…………』


「ふざけんなよ!?なんでみんな黙ってんだよ!?」


『…………』


「ふざけるな!クソがっ!!」


『…………』


「ったく、どいつもこいつも何なんだよ……」



ーーーーーーーーーーーー



「じゃあ、今日は今から最近行けなかったダンジョンに行きたいと思います」


「おー!」


「おう……」


「学校ほったらかしてこんなことやっていていいんでしょうか……」


鈴木くんがぼやく。しかし今日は不幸か幸いか、部活で来ているから大丈夫だ……と思う。すべて先輩が仕組んでくれた。今回ばかりは荒浜先輩はすごいと思った。流石生徒会長!職権乱用だな。


「鈴木くん、今日は頑張ろうな!」


「安心しろ鈴木、何があっても私はお前を守ってみせるよ……」


「あれ?おかしいな……部活の先輩と同級生が優しくしてくれているのに鳥肌が……」


こいつ……。何も知らないといへ失礼だな……。


「早く、行こう……」


「そ、そうだな……」


ちーちゃんが何時にもなくうずうずしている。



ーーーーーーーーーーー



「いやー!今日は久々のダンジョン楽しかったね~!」


「そうですね先輩!じゃあ、帰りましょうか!」


「そうだね……」


「ちょっと!皆さん芝居くさ過ぎません!?」


『気のせいだよ……』


「まぁ、いいですよ……何があるかわかりませんがおとなしく帰ります……」


「おう、じゃあな……」


しばらくして鈴木君が見えなくなった。


「じゃあ、行きましょうか……」


学校に……。



ーーーーーーーーーーー


「クソッ!今日はいったい何なんだよ!なんで皆無視するんだよ!」


とある少年が叫ぶ。かなりいら立っているようだ……。


「どうだった?学校……?」


そこに3人の通りがかりが話しかけた。


「あ!?なんだよお前!?って……お前って確か、昨日の……ま、まさかお前が犯人か!?」


「覚えていてくれたんだ……スキル、創造……」


「は?Eランクスキルごときが調子乗んなよ?」


「確か君はAランクスキルだったっけ?」


通行人はニヤニヤしながら近づいてくる。


「俺に恥かかせやがって……殺してやる……。スキル!ファイヤー!」


…………。


「あれ?なんでだよ……なんでスキルが使えないんだよ!」


「そりゃ、ここは先輩の夢の中だからな……」


「は!?だからお前が言っていること全然わかんないんだよ!」


「もういいか……スキル、創造」


止まっていたスキルが再び動き出す。通行人の手には……


「ロープ?ふざけてんのか?」


「いや、これで十分だ……」


通行人は少年の両手両足をロープで結びつける。


「それじゃあ先輩、あと宜しくお願いします」


「はは、本当に殺すとは思わなかったよ……」


そう言いながら通行人はみんな帰って行った……。


「なんなんだよ、あいつら……てか外して行けよ……」


そこにまた誰かが来た。


「おい、だれか外してくれ……」


そこに来たのは少年が見慣れていたものだった。


「なんでだよ……なんでこんなところにゴブリンがいるんだよ……」


そう、ダンジョンの中で……。

少年の意識が戻ってきた時には顔が真っ青になっていたという。


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