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基礎ダン〜基礎から学ぶダンジョン学〜  作者: 一宮 カエデ
フロアボス編
21/28

スキル創造……黒歴史!

ダンジョンに潜りたいかぁぁああ!


「…………」


ダンジョンに潜りたいかぁぁああ!!


「…………」


ダンジョンに潜りたいかぁぁあああああああ……

縁もゆかりもない潜徒学園の生徒たちにぁぁあああああああ!!!


「…………」

「久しぶりのダンジョンですね……」


「そうだな……それにしても、あいつら遅いな……」


部活で今日、ダンジョンに行くことが決まったので待ち合わせ場所としてクソ浜先輩がダンジョン入り口に決めたのだが……

俺と鈴木くんで結構前からダンジョンの入り口でクソ浜先輩やちーちゃんを待っているのだが、一向に来る気配がない。


「あの人たち本当に今日ダンジョン来るのか?もしかして忘れているとか……?」


「いや、流石に自分で言った事を昨日今日で忘れるわけないでしょ……。ちょっと電話してきます……」


「行ってらっしゃい」


本当に先輩は何処まで行ってもクソだな……。あの人が生徒会長だとかこの学校大丈夫なのか?

と考えているうちに鈴木くんが戻ってきた。暗い顔をして……


「先輩……」


「それ以上言うな……お前も大変なんだな……」


「今から急いで来るって……」


まったく、あの人はクソだけではなく、馬鹿なのか?いや、馬鹿だ!


「気軽に待ちましょう」


「そうだな……」


「そうだね……」


「お前はいつからいた……」


背後からちーちゃんの声がした。最近は慣れすぎて驚かなくてよくなった。


慣れって怖いな……。


「結構前……鈴木、が電話しに行った時ぐらい……から……」


「なるほどな……声掛けろや」


「二人とも!先輩がきたよ!」


「早すぎるだろ……」


「えぇ、おほん!えっと……今日からダンジョン探索にはいる。この1ヶ月で鍛えた体、能力、スキルを使い、思う存分健闘してくれ!」


「先輩はその前に時間を守ってくださいね?」


「すいませんでした……」


こう見てると鈴木くんのほうが上級生だな……。

そんな感じで俺達は久しぶりのダンジョンに潜った。

そう言えば北条なしでダンジョンに入るの初めてだな。


「それじゃあ始めましょうか……」


先輩がそう言うと、突然鈴木くんがスキルを発動した。


「スキル、鍛治」


彼の手元に金槌と金床が現れる。

と、同時に彼の目の前には巨大な金属が三個程の出てきた。


「ちょっと見ていてもらって良いですか?」


「あ、あぁぁ」


鈴木くんが金槌を打ち付ける。


コンッーーコンッーーコンッーーコンッーー


金属が当たる音がリズムよく鳴る。


「綺麗だな……」


「うん……」


動きすら綺麗だった。洗練されていた。本当に……俺とちーちゃんが見とれてしまうほどに……。


「す、すいません。お待たせさせてしまって……」


「いや、大丈夫行こうか……」


俺達は再び進み始める。すると荒浜先輩が俺にごそっと言ってきた。


「鈴木凄かったろ?」


「綺麗でしたね……」


「そうだろ?さすが私が見込んだ男だよ……」


「そうですね……って……」


「「え!?」」


俺はビックリして大声を上げてしまう。ちーちゃんにも聞こえていたらしくちーちゃんも驚いている。


「ちょ、こ、声!声大きいから!」


先輩のほうが大きいですって……。


「それで?二人は付き合っているんですか?」


「いや、違うが……」


「皆さん何の話をしているんですか?」


「にゃ、ニャンでもにゃい!」


突然会話に入ってきた鈴木くんに恐ろしいほどビックリしながら恐ろしいほど噛みつつ……俺を睨めつけてきた。

不可抗力ってか先輩の自業自得なような……。


「言い忘れたことがあったよ……」


先輩は今までの顔が嘘だったかのよに笑顔になり俺に告げた。


「明日から筋トレ2倍ね?」


Oh My God。


「どうしたんだ?影野くん。そんな明日から地獄が始まる様な顔して……」


まったく、その通りです。


「とりあえずここら辺からモンスターの襲撃が来ますから注意してください」


「そうだぞ~お前ら。頑張れ~」


どうしてだろう。昨日あれだけ頼もしかった先輩が今はお邪魔な存在にしか思えない……。

しばらくして少し向こうでなにかが光った様な気がした。


「皆さんモンスターが待ち伏せしています。」


なるほど……さっきの光ったのはモンスターの武器か……。

覚えておきたい。それよりは待ち伏せか……。今までの北条が事前にモンスターを教えてくれたから楽だったんだな……。


「グギャァァァァアア」


モンスターが俺たちに襲いかかってきた。


「なんだあれ?もしかして、ゴブリンソードか……?何でここに……?」


ゴブリンソードとはゴブリンの上位でまだまだ雑魚なのだが、ダンジョンの二層にしかでないはずだ。

でも、遅いな……。


最近の筋トレで気付かないうちに鍛えられたようだ。

なにげに嬉しいな……。


「ぐ、ギャグぅぁぁぁああ!」


ゴブリンソードが断末魔を上げる。


す、凄い……この1ヶ月間筋トレをし続けた俺を誉めてほしい!


「凄い……」


手をパチパチと鳴らしながらちーちゃんが俺を誉めてくれる。


「やったね!というか凄いね……部活入ってここまで強くなったのは君ぐらいだよ」


来たぜ!俺氏最強、俺TUEEEEEEEE!!


「それじゃあ、先に行こうか?」


「よっしゃ行こうぜ!」


それからは惨殺ショーの開幕だった。


俺ではなく先輩と鈴木くんで……。


「よし、今日はこれぐらいにして帰ろうか……」


「はい……」


先輩の提案に賛成しとく。

俺は今、昔の自分を呪うので忙しかった……。

何が俺氏最強だよ!俺TUEEEEEEEE!!とか恥ずかしすぎるだろ!

先輩たちの戦闘を思い返し、自分との間にある力の差にショックを受ける。



「そんなこともあるさ……」


なにげにちーちゃんから励ましの言葉を貰った……。

もう俺、ここから消え去りたい……。

そう思いながら俺達は無事に地上に戻ってきた。


黒歴史って皆さんもありますよね?

ちょっとした出来事で自分は特別だとか思ったこと……ありますよね?


そんな感じで影野くんの黒歴史作りました。

前書きはとある政治家の黒歴史です。

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