表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
基礎ダン〜基礎から学ぶダンジョン学〜  作者: 一宮 カエデ
フロアボス編
18/28

入った部活が運動系文科部だった

部活回これで終わりです。次は他の人の話になります。

「で、なんでちーちゃんがここに居るんだ?」


放課後、部活をする為に部室に行くとそこにはちーちゃんがいた。


「ひーくんがいるから……」


うん。理由になってないねぇぇぇえええええ!

まぁ、いや、いいんだけどさ。確かちーちゃんの訓練ってコミュ障を治す事だったから部活はいいと思うから……。


「じゃあ、入るか……」


「うん……」


俺は重たい足取りで部室の中に入った。


「やっときました!」


部屋に入ると鈴木くんが出迎えてくれた。かなりのハイテンションで……。


「いやぁ~、新入部員がいきなり二人も増えて嬉しいですねぇ」


なるほど……このテンションは部員が入ったからか……。


「質問いいか?」


「何でしょうか?」


「この部活って何をする部活なの?」


「あ、あぁ。知らないんですね……。はい」


鈴木くんは呆れた顔をしながら説明してくれた。

まぁ、スキルの研究をしていることは知っていたが、内容までは聞いていなかった。


「この部活には人の身体能力を数値化して見ることができる人が居るんですよ。それでその人が言うに、人にはSPがあるらしくて、モンスターにはMPがあるらしいんだ。人のSPは心臓に集まっていて、モンスターのMPは魔石に集まるんだ。だから僕達はこのSPを訓練しようとしているんです」


「こんなことダンジョン学で習ったっけ?」


「いいえ?習ってませんし、そもそも発表されてませんよ?」


「なぜ、発表しないの……?」


珍しくちーちゃんが話に入る。


「え?あぁ、荒浜先輩の意思です」


なるほど、あの人は自分や仲間だけで知っている優越感を味わいたいのだろう。


「で、俺はどうすればいいんだ?」


修行って何をすればいいんだ?


「まず魔石ですね……」


「魔石?」


「はい、魔石です」


「魔石は実は触っているだけでSPが増えるらしいんですよ」


「マジか……」


凄いな魔石!


「っと言いたいんですけど……うちにも魔石って言ったら豆粒程の小さい魔石が一個しかないんですけど……」


俺が前にクソ浜先輩に十万で売った魔石だな……。


「俺も魔石持ってるから大丈夫だよ」


「本当かい!?それは凄い!」


「俺のはこれより少し小さいよ……」


っと言いながら俺が出したのは自分が持っているなかでも一番小さな魔石だ。


「へぇ、いいな~。僕も魔石欲しいな~」


「あははは……」


どうしよう。今さら何個も出すのもおかしいし……。


「それじゃあ、どうしようか……」


鈴木くんが物凄く悩んでいる。修行ってそれだけなのか?


「くぅぅ、あれはまだ話しちゃいけないし……」


うわぁ めっちゃ気になる……。


「いいよ教えて」


「ふわぁ!?なんだ先輩ですか……」


俺たちの後ろからクソ浜先輩が現れた。


「本当にいいんですか?」


「この人たちも今日から我々の仲間なんだ、教えてもいいよ!」


「じゃあ、えっとですね……レベルに関しては知っていますよね?」


「まぁ、基礎の基礎だな」


「レベルアップすれば基礎能力が上がるのは知っていると思いますが、実はレベルアップって体力とか筋力とかで色々別れているんですよ」


「この部活物凄い情報持ちすぎだろ!?」


「キモい……」


ちーちゃんも凄いからキモいになっちゃってるし……。


「えっと、それでスキルに関するものはさっき言ったSPなんだよ。」


なるほど……


「っで、そのSPを成長させるためには何が必要なんだ?」


「あ、あぁ。えっと、まぁ、簡単に説明するとお絵かきかな?」


「「お絵かき……?」」


俺とちーちゃんが同時に言った。


「SPをどうしても訓練しても増やせないことが分かったんだ。だからいかにSP消費を減らすかが問題なんだよ」


「それでも何でお絵かきがSP消費削減に繋がるんだ?」


「それは、生産系スキルの殆どが、イメージでものを作るように、イメージが出来ていればSPの消費は少ないことが分かったんだ」


「なにげに凄いな、この部活……」


「うん……」


本当にこの事を発表すれば歴史に名前を残せるほどに凄い……。


「それで、他にも何か分かっていることはあるか?」


「う~ん、あとはないですね……」


「そうか……ありがとう」


「他に質問は?」


「あぁ、俺はもうないよ……。ちーちゃんは何かない?」


「ない……」


「そうですか、なら説明終わりますね。先輩あとよろしくお願いします」


鈴木くんがそういうとクソ浜先輩が俺たちに紙を渡してきた。


「これが一日の訓練メニューね」


腹筋 300回

腕立て 300回

走り込み 10キロ

瞑想 10分

お絵かき 2時間


俺、この部活大丈夫かな……?


「これ、殺す気で来てる……」


ちーちゃんも絶望した顔で言っている。

俺、入部止めようか……


「じゃあ、早速今日から始めましょう!」


こいつは俺を殺す気かぁぁぁあああああ!

こうして俺とちーちゃんの地獄の部活動が始まった。


運動系文科系って見た目に騙されますよね……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ