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基礎ダン〜基礎から学ぶダンジョン学〜  作者: 一宮 カエデ
日常編
10/28

ようこそ、夢の中へ

今回短くなってしまいました……。

マジすいません。

しかも今回で終わらず次話に続きます。

あ、あと新キャラ出ます。

最近新キャラが多いと思いますが、もうそろそろで落ち着いてくると思います。

清水さんの出番も……。

「その魔石を私に下さい……」


今、俺はピンチの中にいる。

コミュ障を持つ者のピンチ……初対面の人に言い寄られるという地獄である。


「おい、北条。これはどう言うことだ?」


とりあえずこのピンチの元凶である北条を問い詰める。


「ご、ごめん……。でも君のスキルの解明に役立つかと思って」


「解明も何もない。俺は、俺達は毎年スキルを鑑定してもらっているだろ?」


「でもあの強さは以上だ!あれでEランクなんて考えられない!」


「でも実際はEランクスキルだ……」


俺と北条は二人睨む合う。


「あの、私がいること忘れてませんか?」


そういえばこいつ居たな……とりあえず聞いて見るか……。


「え、と、あなたは誰れでしゅか?」


噛んだ。初対面の人と話せるだけでも褒めて欲しい。


「申し遅れました。私は高校二年の荒浜あらはま 作莉さくりと言います。今日は是非、非戦闘スキルで構成された部活に来ないかとお誘いしに来ました」


「コミュ障に部活なんかできるわけがないだろ!」


「大丈夫ですよ。部員のほとんどがコミュ障なので……」


うわぁ、何そのカオス。


「それに君が我が部に入ると、芋ずる式に魔石が手に入りますから……」


出会った瞬間魔石くださいとか言う人が魔石がオマケ、と……


「嘘だな……」


「なんでですか!?」


何この人、必死すぎて怖いんですけど!


「……とりあえずこの話は終わり」


「おぉ、ちーちゃんか……」


俺の後にはちーちゃんがいた。


「一緒に帰ろう」


「お、おう」


上目遣いはダメだろ……。

不意にもドキッとしてしてしまう。


「あ、あなたはちーちゃんさん!」


ちーちゃんを見るやクソ浜先輩がウザたらしい目で迫っている……って、この人俺たちの先輩なんだよなぁぁ……。

この学校大丈夫かな?


「私をその名前で呼んでいいのはひーくんだけ……だから」


「ごめんね、ひーちゃんさん。でさ、うちの部に入らない?」


こいつ全然わかってねぇ……。


「と言うか、部活ってなんの部活ですか?」


クソ浜先輩の口角が釣り上がる。


「よくぞ聞いてくれました!私の部活の名前。それは……S〇S団よ!」


「パクってんじゃねぇか!」


「ち、違うわよ!この部活の意味は作莉……」


「何が違うのかな!?」


もう付き合いきれねぇ!


「行こうぜ、ちーちゃん」


「うん……」


俺はダッシュで帰る。


「スキル……」


帰り、先輩が何か言ったが今はどうでもいい……。

俺とちーちゃんは一緒に家に帰った。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



今、俺たちは何処かわからない場所にいます。

てかどうしてこんな所にいるんだ?


「この世界……スキルが使えない……」


「うわっ!びっくりした……」


俺の隣にはパジャマ姿のちーちゃんがいた。


「この世界、夢の世界らしい……」


ちーちゃんが断言する。

なるほど、合点がいった。確かに俺は今日は家に帰り寝たはずなのだが……起きたらここにいた。


「ひーくん……服……」


あ……そういえばひーちゃんパジャマ姿だな……。

あれ?俺は今日何着たっけ?


答えは直ぐにわかった。


「パンツ一丁……」


はははっ


「ちーちゃん見るなァァぁあああああ!」


それから俺たちの冒険が始まった。


「疲れた休もう……?」


ちーちゃんが疲れたのか俺に提案してくる。


「あぁ、休もうか……」


俺たちの冒険が終わった。

はやっ!え?もう終わり?


「ちょっとお花摘みに行ってくる……」


なるほど、トイレに行きたかったのか……。


「いいよ」


「ありがとう……」


………。


どうしたんだ?早く行けよ。


「覗かないでね?」


「誰が覗くかぁぁああああ!」


俺の信用度0かよ!


「ふふふっ」


クソッ、俺で遊びやがって





………。あいつ遅いな……。




「ちょっと見に行くか……」





立ち上がった時、草むらが大きく揺れた。


「ちーちゃん?」


しかしそこにいたのは……

ゴブリンだった……。

え?この夢ゴブリンでるの?

あ、こっち来た。

あぁ、ヤバいな。死んだはこれ……。


死を覚悟した。まぁ、夢の中だけど……。

ちーちゃんはこの世界ではスキルが発動しないって言ってたんだよな。うん。詰んだな……。


「ゴブリンさん僕は敵じゃないですよぉ……」


ゴブリンが武器をもって襲いかかってきた。

やっぱり言葉は通じなかった。


てか、ちーちゃんは大丈夫なのか!?

今更ながら考えるが、俺にもそんなことを考えている暇はなかった……。


「まず、このゴブリンからだな。」


俺は地面に落ちている木の棒を持ち、剣のように構えた。


「こいつを倒せば魔石が手に入る……」


早くしないと……、魔石も使えるかもわからないし……。


「グルうぁぁぁああああ」


「そこをどけぇぇぇぇえええ!」


木の棒をゴブリンの頭にねじ込む。


「グぐぅぅぁぁぁああああ」


モンスターが悲鳴を上げる。

そのまま俺はゴブリンが動かなくなるまで木の棒を刺しまくった。


「ひーくん!」


少し向こう側からちーちゃんの声が聞こえる。

俺は走って向かう。


「ちーちゃん!大丈夫か!?」


「大丈夫だけど……」


ちーちゃんは見つかったが、俺たちはモンスターに囲まれていた。


「何体ぐらいいるのかな?」


「三十体ぐらい?」


俺は見た感じを答える。


「面白い冗談……」


いや、冗談抜きで……。


「まぁ、いいや。戦えそうか?」


「うん……」


「いくぞ!」


俺たちはゴブリンを飛びぬけて逃げ出した。


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