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鎧の日記

[魔剣]

それは一つ有ればこの世を滅ぼしかねないと称される剣達の総称である…。

シチ月サンジュウイチ日




日記をつけようと思う。


私の名前は「グラム」という。


かつて世界を滅ぼす寸前まで追い込んだ魔王が愛用していた魔剣…だった物だ。


だった、というのは言葉の通りだ。

今は神殿の守護を任されている。


「魔剣の自動迎撃では侵入者を追い払うのに不便」

と言われ今の主に鎧の形にしていただいた。


この体は現在魔剣ではない、

そんな訳あって鎧の形に落ち着いている。



うむ、日記等つける事が出来ない身体であった為、慣れるまでにやはり時間がかかるか精進せねば…。




ハチ月ツイタチ日




今日は晴天だった、明日から天気も記述することにしよう。


「畑を作らないか?」

と、主は私にそんな事を提案してきた。



ふむ、新しい身体を動かす(慣らす)意味でも調度良いことかもしれない。


私は畑を作ることを了承した。


が、しかし、長い時を過ごした

元魔剣とはいえ畑の作り方等知らない。



「身体を動かすのは良いことだぞ?」

と張り切る主にどう反応していいのか判断に苦しむ…


とりあえず主の真似をしてみることにした。

…先ず[くわ]という道具で耕すらしい。




ハチ月フツカ日(曇りか…)




ぐう、思った以上に難しい、

畑をひたすら耕した…以上だ。




ハチ月ミッカ日(今日も曇りだ。)




耕していたときに主の眷属がパンやらを差し入れに来た、私には無用の長物なのだが…


指摘するとハッとした顔をした後何処かに行ってしまった。


さて、また耕すか。



…しかし、この差し入れはどうしたものか?





ハチ月ヨッカ日(晴れていた)




やっと完成した。



私を畑に三百体並べてもまだ足りないぐらいの広さにはなった。



主?


主は一日目で何処かに行ってしまった。


とりあえず完成した事を主に知らせにいったところ、

私の成果を賞賛された。

今まで胸を張るなどしたことがなかったが…

うむ、悪くないな。



差し入れに来た眷属に差し入れが入っていたバスケットを返した。


私の闇を侵食させてなんとか食べる?ことができた。


私には味を感じることが出来ないが

しかし、この時はなんとなく味を感じたような気がする。




ハチ月イツカ日(晴れていた)




今日は畑に種をまいた。


寒い時期にはなにも育たないのでは無いかと聞いたところ

何でも冬の時期に咲く花らしい、

畑を作ったにもかかわらず花を植えるのかと聞いたところ枯れたら花は夏になる頃には養分になるらしい…。


…まだまだ知らない知識だな。


我が主のことながら博識な主に私は鼻が高い。




ハチ月ムイカ日(曇っていた)




今日も朝から畑に向かうと、

なんと花が咲いていた…。


流石に早くないかと思い、

主に聞いたところなんとあれは雑草らしい…。


…全長三メトルの私をゆうに上回る大きさに心底驚いたが雑草を退治した。


なんとも見掛け騙しだった。


ふと主をに視線を向けると

主は顔をひきつらせながら眷属に問い詰められていたが何かあったのだろうか?




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考えていると書けない手に力を( ̄▽ ̄;)

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