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普通のプロローグ
真夏の日中はまるで蒸し器のなかにいるようだ。
あらゆる生物は干からびてしまう。
夏は最も昆虫などの生き物が多く見られるが、それと同時に最も多くの生き物が死んでいく時期でもある。
「あちぃーー」
そういいながら食べるアイスは最高だ。
もちろん日差しにやられるのは虫だけじゃない。
人も例外ではないのだ。
だが人間という生き物はそういった自然の摂理をも否定した。
そしてそんな人間でさえ、分からないことはあるものだ。
努力に努力を重ねたにも関わらず普通のサラリーマンになって社会の一部に組み込まれ、挙げ句の果てに事故で死んだはずの俺がなんでベッドにいるのかとかな。
前置きが長くなった。
要するに俺が言いたいのは、ここが何処かってことだ。